
今回は、『サイコ』(1960)の名言・名セリフをまとめていきます。
この映画は、シャワーを浴びていた女が突然殺されると言う唐突さ。
これだけで映画化に踏み切った作品であり、実際に母親の死体を家の中に大事にしまっていた男がいた実話からヒントを得て作られた作品です。
ヒッチコック監督の映像テクニックも見どころな『サイコ』(1960)を名場面と共に名言・名セリフを振り返っていきましょう。
『サイコ』(1960)の名言・名セリフ一覧表
キャシディ | 「幸せを買ってるわけじゃない、ただ不幸を金で追っ払っているだけさ。」 | "Now that's not buying happiness.That's just buying off unhappiness. " |
車屋の店員 | 「古いことわざに最初の客は揉めるってのがあるんですが、朝っぱらから揉めごとは避けたい。」 | "There's an old saying "The first customer of the day is always the most trouble." |
ノーマン | 「別に鳥に詳しいわけじゃないと。剥製が趣味でね。」 | "But I don't really know anything about birds.You know taxidermy." |
ノーマン | 「何もしない。鳥の剥製と一緒だ。」 | "She's as harmless as one of those stuffed birds." |
ノーマン | 「母さんどうしたんだ!血じゃないか!」 | "Mother!Oh,God,Mother!" |
金物店の客 | 「虫だろうと人間だろうと穏やかじゃなきゃ」 | "And I say, insect or man, death should always be painless." |
保安官 | 「ノーマンベイツの母親は亡くなった。10年前からグリーンローン墓地の墓の中で眠っているよ。」 | "Norman Bate's mother has been dead and buried un Green Lawn Cemetery for past 10 years." |
精神科医 | 「彼であり、彼ではない。」 | "Yes.And no." |
精神科医 | 「もし心に2人の人格が住み着くと、必ず葛藤が起こる。戦いだ。ノーマンについては戦いは終わった。」 | "You see, when the mind houses two personalities, there's always a conflict, a battle.In Norman's case.the battle is over." |
ノーマンの母親 | 「私がどんな人間なのか見てちょうだい。ハエを叩くこともできない」 | "Let them see what kind of a person I am.I'm not even gonna swat that fly" |
『サイコ』(1960)の名言・名セリフを一覧でまとめました。
『サイコ』(1960)の名言・名セリフ紹介

『サイコ』(1960) ©Paramount Pictures Corporation
これから『サイコ』(1960)の名言・名セリフを紹介していきます。
ストーリーに沿って書いてますので、映画を観たことがある方は、内容を思い出しながら読んでみてくださいね!
『サイコ』(1960)名言1.「幸せを買ってるわけじゃない。ただ不幸を金で追っ払っているだけさ。」

マリオンとキャシディ ©Paramount Pictures Corporation
"Now that's not buying happiness.That's just buying off unhappiness. "
娘への結婚プレゼントで家を買ったキャシディがマリオンに言ったセリフです。
現金払いで4万ドルを「こんな金どうってことない。」と言ってのけるキャシディは、娘は今まで不幸にあったことないと言いした。
この言葉からは、彼がお金で娘をずっと幸せにしてきたのだということが捉えられます。
この大金をここには置けないと銀行に預けて来るように社長に頼まれたマリオン。
ですが彼女は銀行には行かずに、不倫相手サムとの結婚の障害になっていたお金のために現金を持ち逃げすることを決めます。
サムにはお父さんの借金と別れた妻とのお金の問題がありました。
『サイコ』(1960)名言2.「古いことわざに最初の客は揉めるってのがあるんですが、朝っぱらから揉めごとは避けたい。」

マリオン ©Paramount Pictures Corporation
"There's an old saying "The first customer of the day is always the most trouble."
キャシディのお金を持ち逃げしたマリオンは、恋人のサムの元に向かいました。
モーテルはどこでもあるのに「1晩中車の中で眠っていた。」と言うマリオンを不審がった警官は、マリオンに免許証を見せるように言います。
職務質問をされたことを恐れたマリオンは、車を変えるために中古車店に来ました。
このセリフは、
"I'm in no mood for trouble."
「揉めごとは嫌ですよ。」
と車屋の店員が言ったあとのセリフです。
無事車を買い、車の中で彼女の頭の中の不安な人々の浮かんだ想像の言葉はシンプルですが、マリオンが感じている不安を感じさせ映画のシリアスさを増します。
『サイコ』(1960)名言3.「別に鳥に詳しいわけじゃないと。剥製が趣味でね。」

ノーマン ©Paramount Pictures Corporation
"But I don't really know anything about birds.You know taxidermy."
雨の酷い日にあるモーテルに来たマリオン。
そこで働くノーマンはマリオンを食事に誘い2人は応接室で食事をすることになりました。
"You..You eat like bird"
「君って鳥みたい。」
と言い、鳥の剥製のことを、
"Well,it's...It's more than a hobby.A hobby's supposed to pass the time, not fill it."
「これは趣味の域を超えている。趣味っていうのは時間つぶしだ。」
とも言いました。
母は知り合った男が亡くなったときにの死に方について言いづらそうに言っていますし、何かこのあとに起こることをへの想像を駆き立てます。
『サイコ』(1960)名言4.「何もしない。鳥の剥製と一緒だ。」

マリオンとノーマン©Paramount Pictures Corporation
"She's as harmless as one of those stuffed birds."
マリオンが母を施設に預けることを勧めると、少し豹変したような顔をするノーマン。
ノーマンが言ったこのセリフも、何か人間に対しての感じているトラウマのようなものを感じました。
ゆったりとした会話の投げかけですが、バッグに流れているBGMと少しノーマンに恐怖を感じているマリオンを演じるジャネット・リーの演技がスリリングさを増します。
『サイコ』(1960)名言5.「母さんどうしたんだ!血じゃないか!」

©Paramount Pictures Corporation
"Mother!Oh,God,Mother!"
後世に語り継がれる有名なシャワーシーンのカットのあとのノーマンのセリフです。
何度見ても素晴らしいカット。
驚いたあとにすぐさま彼女がいる部屋へ向かい、遺体処理とモップで血の痕を清掃し部屋を綺麗にするノーマンはかなりの異常者です。
そのあとも、平然とトランクを開け遺体を入れ、彼女の車を遺体ごと沼に沈めます。
彼は「彼は男の子の1番の親友は母親だよ。」とあるシーンで語っていますが、親友がしたことをここまでする息子など存在するのでしょうか。
とても恐ろしいシーンです。
ちなみにこのシャワーのシーンの撮影には7日間もかかったそう。
『サイコ』(1960)名言6.「虫だろうと人間だろうと穏やかじゃなきゃ。」

金物店の客 ©Paramount Pictures Corporation
"And I say, insect or man, death should always be painless."
金物店の客が言ったセリフです。
残虐なマリオンの死の描写のあとに、こう言ったセリフを混ぜるのはなんだか粋だなと感じました。
こう言ったセリフが入るだけでもホラー映画のなかに少しの静寂さをもたらますが、さらなる恐怖への助長だとも感じられます。
『サイコ』(1960)名言7.「ノーマンベイツの母親は亡くなった。10年前からグリーンローン墓地の墓の中で眠っているよ。」

保安官と妻©Paramount Pictures Corporation
"Norman Bate's mother has been dead and buried un Green Lawn Cemetery for past 10 years."
行方不明のマリオンを探す妹ライラとサムは1時間で戻ると言った私立探偵のアーボガストが戻らないことを不審に思い、保安官の元へ訪れます。
私立探偵がノーマンの母に会いに行ったと妹ライラに話したときに保安官が言ったセリフです。
ではなぜ女性の影がモーテルの隣に立つ屋敷に見えたのでしょうか。
グリーンローン墓地で眠っている女性は誰なのでしょう。
謎は深まるばかりです。
『サイコ』(1960)名言8.「彼であり、彼ではない。」

精神科医 ©Paramount Pictures Corporation
"Yes.And no."
彼を殺したのは彼か聞くライラに対して、精神科医が言ったセリフです。
ノーマンは母親とその愛人を殺したときから、彼の精神は大変な状況になっていました。
ノーマンは2人の人格を持った人間になり、数々の殺人を犯します。
『サイコ』(1960)名9.「もし心に2人の人格が住み着くと、必ず葛藤が起こる。戦いだ。ノーマンについては戦いは終わった。」

ノーマン ©Paramount Pictures Corporation
"You see, when the mind houses two personalities, there's always a conflict, a battle.In Norman's case.the battle is over."
精神科医のセリフ。
ノーマンと母の人格は戦い、強い方の人格が勝ちました。
身体こそノーマンでありますが、彼を操っているのが母親だとしたら、母親の魂は彼の中で生き続け永遠に彼の心をむしばんでいくのだとするととても恐ろしい話です。
『サイコ』(1960)名10.「私がどんな人間なのか見てちょうだい。ハエを叩くこともできない。」

ノーマン ©Paramount Pictures Corporation
"Let them see what kind of a person I am.I'm not even gonna swat that fly"
身体こそノーマンでありますが、今やノーマンの全てを支配したノーマンの母親のセリフであり、映画『サイコ』(1960)の最後のセリフです。
ノーマンはカメラに目線をやり、骸骨が一瞬だけノーマンと重なり合うシーンもノーマンの微笑みも恐怖でドキッとさせられます。
もはやノーマンの面影もない母親の存在を感じるこの微笑みが、どんなシーンよりも不気味で夢に出てきそうなほどです。
『サイコ』(1960)の名言・名セリフまとめ
ヒッチコック監督の作品の中で最もヒットしたであろう『サイコ』(1960)。
「サイコ」というのいう意味は「精神異常」という意味です。
アブノーマルへと1段1段と進んでいき、最後はサイコに到達する話はまさにタイトルに全てが詰まっていますね。
カラー映像が可能な時代の中、カラー映像にすると凄惨な殺害シーンなるからという理由でモノクロにすることで恐怖をさらに増しています。
ぜひ名言も踏まえた上で、ぜひご覧になってください!