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野生を知らない動物たちの大騒動! アニメ映画『マダガスカル』(2005)の内容を登場キャラや挿入曲とともに解説【あらすじ、感想、ネタバレあり】

野生の世界を知らない動物たちのドタバタを描いた『マダガスカル』(2005)。

動物たちがまるで人間のように2本足で立ち、歩き回るアニメーション作品です。

たどり着いた島、マダガスカルで本物の野生に触れる”温室育ち”の動物たち。

衝突を繰り返しながらも、友情を確かめ合っていくハートフルコメディでもあります。

製作は、『シュレック』や『シャーク・テイル』と実績多数のドリームワークス・アニメーション。

本記事では、キャラや挿入曲などに触れながら、評価を交えて本作のラストを解説していきます。

『マダガスカル』(2005)の作品情報とキャスト


マダガスカル (吹替版)

作品情報

原題:MADAGASCAR
製作年:2005年
製作国:アメリカ
上映時間:86分
ジャンル:アニメ、コメディ

監督とキャスト

監督:エリック・ダーネル/トム・マクグラス
代表作:『マダガスカル2』(2008)

出演者:ベン・スティラー/吹替:玉木宏(アレックス)
代表作:『ナイト ミュージアム』(2006)『ミート・ザ・ペアレンツ』(2000)

出演者:クリス・ロック/吹替:柳沢慎吾(マーティ)
代表作:『ニューヨーク、恋人たちの2日間』(2012)『ロンゲスト・ヤード』(2005)

出演者:サシャ・バロン・コーエン/吹替:小木博明(キング・ジュリアン)
代表作:『ディクテーター 身元不明でニューヨーク』(2012)『アリ・G』(2002)

『マダガスカル』(2005)のあらすじ

脱走したマーティを探す3匹:© 2006 DreamWorks Animation LLC. All Rights Reserved.

ニューヨーク、セントラルパーク動物園。

アレックスたちはこの地で生まれ育ったため、本物の野生を知らない。

それでも檻の中での生活に不満はなく、楽しく過ごしていた。

アレックスの親友、シマウマのマーティが10歳を迎えた日のこと。

彼は野生の世界を見てみたいという夢を打ち明けた。

仲間にあしらわれてしまうも、諦めきれないマーティはその夜動物園を脱走。

マーティがいなくなったことに気付いたアレックスたちも檻を飛び出し、彼を探し始める。

駅で電車に乗ろうとしていたマーティをすんでのところで取り押さえたアレックスたち。

しかし、そのうちに辺りは警官たちに取り囲まれてしまっていた。

麻酔銃を撃たれた4匹が目を覚ますと、そこは海の上。

木箱に押し込められた4匹は、タンカーでケニアに向かっている最中だった。

だが、同じタンカーに乗っていたペンギンズが船を乗っ取り、アレックスたちは海に振り落とされてしまう。

アレックスが目を覚ますと、そこは白い砂浜の上だった。

『マダガスカル』(2005)に出てくる動物を紹介

キング・ジュリアンとモーリス、モート:© 2006 DreamWorks Animation LLC. All Rights Reserved.

様々な動物たちが登場する『マダガスカル』(2005)。

個性たっぷりのキャラクターが勢揃いの本作は、見ていて全く飽きません。

また、シマウマなのに後ろ足2本で歩くなど、人間のような動きをするのも特徴的。

人間味あふれるキャラクターデザインは流石の一言です。

ここでは、本作の登場キャラクターを簡単に紹介します。

動物園の動物たち

仲良し4人組

アレックス

本作の主人公であるライオン。

動物園の生活を気に入っており、マーティが外に出ることをよく思っていない。

本能が目覚めると理性が保てなくなり、周りの動物が好物のステーキ肉に見えてしまう。

マーティ

アレックスの親友であるシマウマ。

10歳になったときに、ペンギンズの影響で外の世界にあこがれるように。

マダガスカルに流れ着いてから、アレックスの肉食獣の本能を目覚めさせてしまう。

グロリア

アレックス達と仲の良いカバで、4人組唯一のメス。

面倒見がよく、アレックスとマーティのケンカの仲裁は日常茶飯事。

メルマン

アレックス達と仲の良いキリン。

体型はやせ細っており、病弱体質で性格も神経質。

ペンギンズ

隊長

ペンギンズのリーダー。

4匹での作戦行動を好み、ブレーンとして3匹に指示を出す。

コワルスキー

ペンギンズにおける頭脳労働担当。

他のペンギンズに比べて背が高いのが特徴。

リコ

ペンギンズ一の肉体派。

会話が通じないことがしばしばあるが、指示は理解している。

新人

ペンギンズに入り立ての最年少。

そのせいか、やたらにこき使われたり、辛い役どころを任されがち。

その他

メイソン

セントラルパーク動物園の2匹の猿のうちの1匹。

フィルが読んで理解した言葉を通訳して話す。

フィル

セントラルパーク動物園の2匹のサルのもう1匹。

読み書きができ、新聞も読めるが、会話はジェスチャー。

マダガスカルの動物たち

キツネザルグループ

キング・ジュリアン

キツネザルの一大グループのリーダーで、島の長とされる存在。

踊るのが大好きでお茶らけているが、フォッサ対策などリーダーシップを見せることも。

いつもモーリスとモートを付き従えている。

モーリス

常にキング・ジュリアンの側にいるキツネザル。

彼のサポート役兼ブレーキ役で、冷静沈着で分別がある。

モート

キング・ジュリアンの側にいるキツネザルのうち、声の高いほう。

可愛らしい見た目とは裏腹に、毒舌的なときもある。

肉食獣グループ

フォッサ

マダガスカル島に住む肉食獣で、離れた場所に縄張りを作っている。

キツネザル達の天敵。

『マダガスカル』(2005)の声優について

アレックス役のベン・スティラー:© 2006 DreamWorks Animation LLC. All Rights Reserved.

『マダガスカル』(2005)は、ドリームワークス社製作のアニメーション作品。

そのため、キャラクターは声が吹き込まれることとなります。

本作はこの声優のキャスティングが特徴的です。

以下、本作の声優について、本来の声優と吹替声優という2つの観点でみていきたいと思います。

声優について

本来ならば、キャラクターの声を入れるのは本職の声優の仕事でしょう。

しかし、本作は声優を主としていない俳優やコメディアンを中心に起用しているのです。

アレックスの声は俳優のベン・スティラーが担当。

マーティはアメリカで最も有名なスタンダップ・コメディアン、クリス・ロックが吹き込んでいます。

キング・ジュリアン役もイギリスのコメディアン、サシャ・バロン・コーエンです。

後述しますが、彼は作中でキング・ジュリアンが踊るときの曲を歌ってもいます。

その他、ペンギンズなどセリフの少ない役はドリームワークス社のスタッフが声を担当。

リコの声は同社の最高経営責任者が行うなど、こうしたところにも遊び心がみられます。

日本語吹替声優について

実は、日本語吹替を担当した面々も、これまた同様に面白いキャスティングなのです。

はじめに、アレックス役となったのは俳優の玉木宏。

マーティは、お笑い芸人並みに笑いの取れる俳優、柳沢慎吾が演じています。

グロリアは高島礼子、メルマンは岡田義徳と、俳優陣で固めた豪華な仲良し4人組です。

さらに、本作はお笑い芸人のおぎやはぎとアンタッチャブルが吹替をしています。

小木博明がキングジュリアン、矢作兼がモーリスを務めたおぎやはぎ。

常に一緒にいる両者の息ぴったりの掛け合いは、コンビだからこそのなせる技でしょう。

アンタッチャブルはペンギンズの2人を演じ、隊長を山崎弘也が、新人を柴田英嗣が担当しています。

おぎやはぎとは対称的に、役が芸人での立ち位置と逆になっている感が特徴的です。

このように、本作は実際の声優同様に吹替声優も芸人を多く取り上げています。

しかし素晴らしいのは、素人同然の彼らの演技がキャラクターに非常によくなじんでいる点。

役者でも声の演技は下手、というよく見られるあの現象は起こっていません。

プロの声優も吹替を担当していますが、彼らの演技に引けを取らない見事なお芝居でした。

本作については、吹替での鑑賞も十分におすすめできるといえるものになっています。

【ネタバレあり】『マダガスカル』(2005)で流れる曲を紹介

街中を歩くマーティ:© 2006 DreamWorks Animation LLC. All Rights Reserved.

『マダガスカル』(2005)は終始陽気で、楽しい気持ちにさせてくれる作品です。

画面中を駆け回るアレックスたちがそうさせてくれるのはもちろんですが、もう1つ大きな理由があります。

それが、本作の本編中に流れる挿入曲の存在。

ニューヨークでのシーンでさえ70'sディスコミュージックがかかったりと、音楽好きにもたまりません。

加えて、マダガスカル島のキツネザルたちは歌って踊って過ごすのが生きがい。

心躍らせてくれる音楽が絶えず押し寄せては、クリティカルに刺さっていくのです。

本項目では、そんな本作の挿入楽曲を本編で流れる順に並べましたので、ご参照ください。

それぞれ、曲名とカッコ書きでアーティスト名、流れるシーンを載せておきます。

Boogie Wonderland(Earth, Wind & Fire)

アレックスが仲間を起こし、セントラルパーク動物園が開園するシーンで流れます。

Stayin' Alive(Bee Gees)

動物園を抜け出したマーティが街中をかっ歩するところでほんの少し流れます。

The Candy Man(Sammy Davis Jr.)

麻酔銃を撃たれたアレックスが夢の世界に引き込まれるときに流れます。

I Second That Emotion(Chosen Few)

タンカーの船長がヘッドホンで聞いている曲です。

ここで流れるのはカバーで、オリジナルはSmokey Robinson & The Miracles。

Hawaii Five-O(The Ventures)

マーティがイルカに乗ってサーフィンしながら島に上陸するシーンで流れます。

Chariots of Fire(Vangelis)

アレックスとマーティが島で感動の再会を果たす場面で流れます。

I Like To Move It(Reel 2 Real featuring Mad Stuntman)

4匹が島に来たときに、キツネザルたちが踊っていたときの曲です。

なお、本曲はキング・ジュリアン役のサシャ・バロン・コーエンもボーカルに加わっています。

What A Wonderful World(Louis Armstrong)

野性に目覚めたアレックスがマーティたちを避け、島の奥に逃げ込むときに流れます。

【ネタバレあり】『マダガスカル』(2005)のラストと評価

ペンギンズ:© 2006 DreamWorks Animation LLC. All Rights Reserved.

『マダガスカル』(2005)のラストについてみていきます。

はたして4匹はニューヨークに帰ることができるのでしょうか。

ここではラストを踏まえ、本作について私的な観点で評価してみたいと思います。

『マダガスカル』(2005)のラスト

マダガスカル島に流れ着き、願いが叶ったマーティ。

対して、彼の脱走に巻き込まれた結果、一緒に流されることになってしまった3匹。

特に、ニューヨークに帰りたくてしょうがないアレックスは、マーティと絶えず衝突します。

そんな中、アレックスたちを利用し、用心棒としてフォッサを追い払ってもらおうと企むキング・ジュリアン。

同時に、アレックスは徐々に自分の中の野生が目覚め始めていました。

理性のコントロールが効かなくなった彼は、周りの動物がみなステーキ肉に見えるように。

鋭い爪が生え、気付けば襲いかかるようになっていたアレックスは、島の奥へと逃げだします。

キング・ジュリアンの計画も失敗に終わりました。

アレックスは、仲間を傷つけないように、フォッサの住む肉食獣エリアに身を隠します。

そこに、ひるむことなく入り込み、一緒に戻ろうと呼びかけるシマウマのマーティ。

だが、気付けば2人はマーティを狙うフォッサたちに囲まれていました。

グロリアとメルマンが戻ってきたペンギンズと共に助けにきましたが、逆に包囲されます。

このときアレックスが、マーティたちは自分の獲物だから失せろと、フォッサたちを追い払いました。

彼はピンチを切り抜けるためにひと芝居うったのです。

ペンギンズが乗ってきた船に乗り、ようやく帰れるようになった4匹。

彼らはキング・ジュリアンたちとの別れを惜しみながら、ニューヨークへと帰っていくのでした。

本編はここで終わります。

『マダガスカル』(2005)の主題と評価

『マダガスカル』(2005)の主題は、仲間との友情の大切さ、素晴らしさでしょう。

ファミリー向けの作品でもあるため、内容は非常に単純でわかりやすいものとなっています。

仲良し4人組が草食動物3匹と肉食動物1匹という構造なのもミソ。

違いを認め支え合うということの大切さを、動物の種類でわかりやすくしているのです。

ただ、本作はその内容以上に、キャラクターの秀逸さが評価されていると考えます。

キング・ジュリアンとモーリス、モートやペンギンズはその最たる例。

彼らの持つ勢いは、主役を”食って”しまいかねません。

現にペンギンズは、彼らを主役としたスピンオフ作品がTVドラマシリーズで放送されています。

こうしたことからも、本作は”キャラ萌え”作品であると言えるでしょう。

”キャラ萌え”とは、アニメ作品の内容ではなく、キャラクターに楽しさを見出す考え方のこと。

躍動感あふれる動物たちの姿を見れば見るほど、そう考えずにはいられませんでした。

『マダガスカル』(2005)のまとめ

マダガスカル島に着いた4匹:© 2006 DreamWorks Animation LLC. All Rights Reserved.

『マダガスカル』(2005)は、観る者に高揚感を与えてくれます。

動物たちがコミカルに動き回り、飛んだり踊ったりする姿は、見ていて気持ちの良いものです。

疲れやイヤなことも忘れさせてくれるような、さわやかな陽気を感じてみてください。

また、友情の大切さという難しくないテーマも、観る者のハードルをきちんと下げてくれています。

世代を超えて、大人も子供も楽しめる作品なのです。

そして本作は、内容でもキャラクターでも、最終的に観た者を優しい気持ちにしてくれます。

この両者を併せ持っていることこそが、本作の大きな魅力。

『マダガスカル』(2005)は、これからも多くの人たちから愛され続けていくことでしょう。

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