映画『バケモノの子』(2015)の感想と考察、ラストや白鯨の意味を名言から解説!【あらすじ、ネタバレあり】

『バケモノの子』(2015)は2015年に公開された日本のアニメーション映画。

『時をかける少女』(2006)、『サマーウォーズ』(2009)などを手がけた細田守監督作品であり、バケモノと人間の絆を描いた王道エンターテインメント作品になっています。

本作は日本アカデミー賞、日本映画批評家大賞などの映画賞を受賞!

興行収入は58億円を突破しました。

バケモノたちの世界“渋天街”を舞台にした新冒険活劇『バケモノの子』(2015)について、あらすじと感想、作品の魅力をネタバレを交えて紹介していきます!

『バケモノの子』(2015)の作品情報とキャスト

作品情報

原題:バケモノの子
公開年:2015年
製作国:日本
上映時間:119分
ジャンル:アニメ

監督とキャスト

監督:細田守
代表作:『時をかける少女』(2006)『サマーウォーズ』(2009)

出演者:宮崎あおい/染谷将太(九太/蓮)
代表作:『ただ、君を愛してる』(2006)/『ヒミズ』(2012)

出演者:役所広司(熊徹)
代表作:『Shall we ダンス?』(1996)『失楽園』(1997)

出演者:広瀬すず(楓)
代表作:『海街diary』(2015)『ちはやふる』シリーズ

『バケモノの子』(2015)のあらすじ

熊徹と九太:©︎東宝

9歳の少年・蓮は、両親の離婚で父親と別れ、親権を取った母親につくことになるが、母も交通事故で亡くしてしまう。

両親がいなくなった蓮はひとりぼっちで渋谷の街をさまよっていた。

そんな蓮の前に現れたのが、バケモノの世界から来た熊徹。

蓮は熊徹を探しているうちに、バケモノの世界“渋天街”へ迷い込んでしまう。

元の渋谷に戻ろうとするが、不思議なことに来たはずの道は閉ざされていた。

やがて蓮は“九太”と名付けられて熊徹の弟子となる。

『バケモノの子』(2015)を解説!

九太:©︎東宝

『バケモノの子』(2015)の声優は? キャラクターと声優を紹介!

ここでは『バケモノの子』(2015)の登場人物と声優について紹介していきます。

『バケモノの子』(2015)では豪華キャストを声優に迎えました。

九太・蓮(幼少期)/宮崎あおい

9歳のとき、両親と離ればなれになってしまった少年。

どこにも行き場がなく渋谷の路地裏をさまよっていたとき、熊徹と偶然出会い、九太(9歳だから)と名付けれられる。

熊徹の弟子となり、バケモノの世界“渋天街”で生きていくことを決意。

幼少期の声優を務めたのは宮崎あおい。

日本アカデミー賞で主演女優賞、助演女優賞を何度も受賞。

日本を代表する女優です。

劇場版アニメの声優は本作で4作目。

九太・蓮(青年期)/染谷将太

修行と冒険の日々を重ねるうち、17歳の青年に。

女子高生の楓と出会うと、バケモノの世界では十分にできなかった勉強をするようになる。

やがてバケモノの世界を離れ、人間界で父親と共に暮らす。

青年期を務めたのは染谷将太。

数々のドラマや映画に出演している俳優です。

日本アカデミー賞新人俳優賞をはじめ、多くの映画賞を受賞。

劇場版アニメの声優は本作で2作目となります。

熊徹/役所広司

九太の師匠であり、渋天街で猪王山と共に一・二を争う最強のバケモノ。

性格は粗暴で品格の欠けらもない。

バケモノ界では人間を弟子にするのはご法度とされているが、身寄りのない九太を弟子にして育てる。

声優を務めたのは役所広司。

海外作品にも出演し、国内外で高く評価されている名優です。

国内での映画賞だけでなく、国際的な映画賞も数多く受賞。

細田守監督作品は初参加となります。

楓/広瀬すず

渋谷にある進学校に通う女子高生。

図書館で九太と出会い、一緒に勉強するようになる。

読み書きを教えるなど、九太をサポートする。

声優を務めたのは広瀬すず。

ドラマ、映画、CMと幅広く活躍。

日本アカデミー賞で優秀主演女優賞を受賞するなど、今後も期待の若手女優です。

劇場版アニメへの出演は本作が初めて。

以上、主要登場人物を紹介しました。

他にも『バケモノの子』(2015)では、“多々良”役に大泉洋、“百秋坊”役にリリー・フランキー、“宗師”役に津川雅彦を抜擢!

さらに、黒木華や麻生久美子なども参加するなど、豪華キャストが集結しました。

『バケモノの子』(2015)の主題歌は?

『バケモノの子』(2015)の主題歌は『Starting Over』

主題歌を歌っているのはMr.Childrenです。

ちなみに『Starting Over』は“やり直す”という意味。

タイトルが変わったり、一度制作中止となったりなど紆余曲折を経て完成した楽曲だそうです。

Mr.Childrenでは通算3回目のアニメタイアップで、アニメ映画主題歌は『fanfare』以来5年5ヵ月ぶり。

シングルとしてCD発売はされておらず、自身のオリジナルアルバムである『REFLECTION』に収録されています。

壮大なエンディングを締めくくるにはぴったりな、Mr.Childrenらしい温かい楽曲。

【ネタバレあり】『バケモノの子』(2015)の感想と考察

百秋坊、九太、多々良:©︎東宝

個性的なバケモノたち

『バケモノの子』(2015)では個性的なキャラクターたちが多数登場します。

注目していただきたいのが、バケモノの世界である“渋天街”に住むバケモノたち。

熊徹をはじめ、多々良、百秋坊、宗師、猪王山、二郎丸など個性的なビジュアルをもったバケモノがたくさん登場します。

もちろん性格だって個性的。

おすすめキャラとしてはやはり熊徹。

粗暴で口も悪く、品性の欠けらもないという一見、嫌な奴そうですが、実は大きな優しさを持っている魅力的なバケモノです。

「こんな上司がいたらなぁ」なんて、観ていて思ってしまいました。

魅力的なバケモノたちが出てくる『バケモノの子』(2015)。

きっとお気に入りのバケモノが見つかるでしょう。

熊徹と九太の絆に感動

『バケモノの子』(2015)は熊徹と九太の物語です。

熊徹も九太もひとりぼっち。

どこか他人を寄せ付けない不器用な感じが似ている2人は、師匠と弟子の関係になります。

初めは怒鳴り合っていた2人ですが、いつしか弟子と師匠の関係を超えた、まるで親子のような関係に。

九太は熊徹を「親父」とは呼びませんでしたが、心では9歳から17歳まで育ててくれた熊徹を親父と思っていたのではないでしょうか。

そして熊徹も九太のことを息子と思って育てていたと思います。

だから『バケモノの子』。

そんな2人の絆に一番感動するシーンは一郎彦との決戦。

瀕死状態になってしまった熊徹は燃える剣へ転生し、九太の胸の中へ。

燃え上がる剣の使い手となった九太は、一郎彦の闇を粉砕します。

九太の危機を救うため、熊徹は自分を犠牲にして九太の力になり、そして九太は一郎彦の闇を倒しました。

2人の強い絆に胸が熱くなります。

九太はバケモノの世界を離れて人間界で暮らすようになりますが、心に熊徹がいる限り、力強く生きていけるでしょう。

【ネタバレあり】『バケモノの子』(2015)のラストについて解説

熊徹と九太:©︎東宝

『バケモノの子』(2015)のラストは?

『バケモノの子』(2015)のラストは宗師後継者を決めるための闘技会。

その闘技会で熊徹は猪王山に勝利します。

しかし、心の闇を増大させた一郎彦の念力で投げ放った長刀が熊徹を背後から刺し貫き、熊徹は瀕死の重傷を負ってしまいました。

心に闇を宿したままの一郎彦を追い、決着をつけようと九太は渋谷へ。

一方、意識を取り戻した熊徹は前宗師に、神への転生の特権を譲るよう迫ります。

九太が一郎彦と対峙したその時、九太の前に突き刺さった熊徹の化身である燃える剣。

剣は九太の胸に吸い込まれ、見事、一郎彦の闇を粉砕したのです。

それから九太は人間界に戻り、父親と一緒に暮らすようになりました。

一郎彦(いちろうひこ)が最後にクジラになったのはなぜ?

最後の決戦で一郎彦はクジラになり、街を襲います。

一郎彦がクジラになったのはなぜでしょうか。

それは劇中に出てくるメルヴィル作の『白鯨』にヒントが。

その『白鯨』について楓は以下のように語っています。

主人公は自分の片足を奪った憎いクジラに復讐しようとしている。

でも、主人公は自分自身と闘っているんじゃないかな。

つまり、クジラは自分を映す鏡で。

このセリフから推測するに一郎彦は自分と闘っていたのではないかと思います。

闇に呑まれてしまった自分自身と。

それをクジラという形で表現した。

一郎彦は気づいていたのではないでしょうか。

自分がバケモノではなく、人間であり、猪王山の本当の子供ではないことを。

それを認めたくなくて心の闇を宿した。

そこへバケモノ界へやってきた人間である九太に自分を重ねてしまい、さらに闇を大きくさせていったのだと思います。

クジラとして人間界にあらわれたのは、もしかしたら自分を捨てた人間に復讐しようとしていたからかもしれません。

『バケモノの子』(2015)のまとめ

熊徹:©︎東宝

熊徹と九太の絆で感動させてくれた『バケモノの子』(2015)。

細田監督らしい特有の作画や、予想のつかないダイナミックなストーリーでも楽しめました。

個性的なバケモノキャラクターも良かったです。

一見、子供向けの作品かと思いますが、大人でも十分楽しめる作品。

ぜひ家族と一緒に観てはいかがでしょうか。

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