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映画『ダークナイト』(2008)はなぜ人気? ラストの考察と最凶の悪役ジョーカーの魅力について評価とともに解説!【あらすじ、感想、ネタバレあり】

クリストファー・ノーラン監督作『バットマン ビギンズ』(2005)の続編として製作された『ダークナイト』(2008)。

本作は、バットマンの最大の宿敵ジョーカーとの戦いを描き、ジョーカーを演じたヒース・レジャーは、死後にアカデミー賞を受賞した史上2人目の俳優となるなど、大きな話題を呼びました。

これまでのアメコミ映画の常識を破壊した歴史的傑作である『ダークナイト』(2008)の感想を、ネタバレありで語っていきます。

『ダークナイト』(2008)の作品情報とキャスト


ダークナイト (吹替版)

作品情報

原題:The Dark Knight
製作年:2005年
年製作国:アメリカ
上映時間:152分
ジャンル: アクション

監督とキャスト

監督:クリストファー・ノーラン
代表作:『バットマン ビギンズ』(2005) 『インセプション』(2010)

出演者:クリスチャン・ベール/吹替:壇 臣幸(ブルース・ウェイン/バットマン)
代表作:『太陽の帝国』(1987)『リベリオン』(2002)

出演者:ヒース・レジャー/吹替:藤原啓治(ジョーカー)
代表作:『ROCK YOU!』(2001) 『ブロークバック・マウンテン』(2005)

『ダークナイト』(2008 )のあらすじ

ゴッサムの守護者ブルース・ウェイン© 2012 Warner Bros. Entertainment Inc. and Legendary Pictures Funding LLC

ブルース・ウェイン=バットマンが守護するゴッサム・シティに、最凶の犯罪者が現れた。

ジョーカーと名乗るその男は、銀行を襲撃しマフィアの資金を奪うことを皮切りに、ゴッサム・シティを大混乱に陥れてしまう。

街の平和の希望を、地方検事ハーヴィー・デントに見出したブルースだったが、恐怖に煽られた市民たちは、正体を隠し続けるバットマンを糾弾し始める。

ジョーカーはバットマンの先手を取り続け、次第にバットマンは追い詰められてゆく……。

『ダークナイト』(2008)の3つの見どころ

トゥーフェイス© 2012 Warner Bros. Entertainment Inc. and Legendary Pictures Funding LLC

見どころ①:ジョーカーの狂気

バットマンの最大の宿敵、ジョーカー。

狂気に溢れた難しい役柄を見事に演じたヒース・レジャーは、映画の撮影後に急死を遂げましたが、アカデミー助演男優賞を受賞しました。

主役であるバットマンさえも霞んでしまう圧倒的な存在感に注目です。

見どころ②:トゥーフェイスの登場

本作に登場する、バットマンのもう一人の宿敵であるトゥーフェイス。

原作では、ジョーカーに勝るとも劣らない人気の高いヴィランです。

登場はほんのわずかですが、誕生の経緯が丁寧に描かれ、すさまじいインパクトを残します

見どころ③:アメコミ映画の歴史を変えたストーリー

単純な勧善懲悪の枠に収まらない本作の重厚なストーリーは、「アメコミ映画は子供が観るもの」という常識を木端微塵に打ち破りました

奇しくも同年公開となったMCUの幕開け、『アイアンマン』(2008)とともに、アメコミ映画史におけるターニングポイントと言える映画です。

【ネタバレあり】『ダークナイト』(2008)を感想と考察とともに解説

トゥーフェイスへと変貌するハーヴィー© 2012 Warner Bros. Entertainment Inc. and Legendary Pictures Funding LLC

圧倒的な存在感を放つジョーカー

「俺とお前はきっと永遠に戦い続ける運命なんだ」

このジョーカーの言葉通り、バットマンとジョーカーは表裏一体とも言える宿敵の関係にあります。

バットマンという存在のアンチテーゼとして生み出された「犯罪界の道化王子」とも呼ばれるジョーカーは、数多いアメコミにおけるヴィランの中でも、最高のキャラクターとされています。

恐怖心を増大させ、相手に幻覚を見せるガスを使うスケアクロウや、人並み外れた怪力と頭脳を武器に戦うベインとは異なり、ジョーカーはこれといった武器を持っていません

ジョーカーの武器は想像を超えた狂気であり、だからこそ自分の狂気に呑まれまいと必死に戦い続けるバットマンにとって、最大の宿敵であり続けるのです。

ティム・バートン監督による『バットマン』(1989)におけるジョーカーは名優ジャック・ニコルソンにより演じられ、こちらも強烈な印象を残しています

バートン版ジョーカーは、バットマンの誕生のきっかけとなるブルース・ウェインの両親を殺害した張本人という設定となっており、バットマンとの因縁をさらに強めた、優れた脚色がなされていました。

ハーヴィー・デントからトゥーフェイスへ

地方検事ハーヴィー・デントは、ブルース・ウェインがゴッサム・シティの未来を託すに相応しいと確信するほどに高潔な人物でした。

しかしハーヴィーは、ジョーカーの企みにより、コイントスで相手の命運を定める非情な男、トゥーフェイスへと変貌してしまいます。

最終的にバットマンはジョーカーを捕らえることに成功しますが、物語の悲劇的なラストを考えると、ふたりの勝負はジョーカーの勝ちと言えるのかもしれません。

【ネタバレあり】『ダークナイト』(2008)のラストを考察!ジョーカーは最後どうなった?

バットマンとジョーカー© 2012 Warner Bros. Entertainment Inc. and Legendary Pictures Funding LLC

バットマンの信念

表裏一体の存在と言われるジョーカーとバットマンの決定的な違いは、相手を殺すか、殺さないかにあります。

バットマンは、たとえ相手が犯罪者であろうと、殺してしまえば自分が犯罪者と同列に落ちてしまうという考えから、不殺を貫いています。

『ダークナイト』(2008)のラストでバットマンはジョーカーを殺すチャンスがありながら、命を助けました。

原作コミックの設定通りとするならば、ジョーカーはその後、犯罪者専用の精神病院に入れられたものと予想できます。

『ダークナイト ライジング』(2012)で無法都市となったゴッサム・シティでも再登場しなかったのは、他の囚人たちですら、ジョーカーの解放を危険視したからでしょう。

ティム・バートン版『バットマン』(1989)のラスト

ジャック・ニコルソンがジョーカーを演じたティム・バートン監督版『バットマン』(1989)では、バットマンとの対決の末、ジョーカーは明確に死亡します。

しかし、バットマンはジョーカーの逃亡を阻止し、それでもジョーカーが逃亡を強行した結果として死亡しているので、バットマンの意志による殺害、とは言えないでしょう。

ちなみにバットマンの実写映画で、バットマンの行動が原因で命を落とした悪党は、40名を超えています

【ネタバレあり】『ダークナイト』(2008)の評価

クリストファー・ノーラン監督© 2012 Warner Bros. Entertainment Inc. and Legendary Pictures Funding LLC

世間の評価は?

本作は超辛口批評サイトとして有名なRotten Tomatoesにおいて94%の支持率を獲得しました。

また、評価でも10点満点中、平均8.6点という高いスコアとなっています。

他にも名だたる批評家たちが本作を絶賛しており、大人の鑑賞に耐えうるアメコミ映画として知られることとなりました。

興行収入を解説

興行収入の面では、公開されるやいなや、『スパイダーマン3』(2007)が持っていたオープニング記録を打ち破りました

勢いは衰えず、当時の全米ランキングで『タイタニック』(1997)に次ぐ2位である5億ドル以上の興行収入を記録

まさに「ドル箱」と呼べるアメコミ映画というコンテンツを確立させたのでした。

アカデミー賞の受賞

アカデミー賞では撮影直後に急死を遂げたヒース・レジャーが、ジョーカー役で助演男優賞を、そして音響編集賞の2部門を受賞しました。

ヒース・レジャーの死後のアカデミー賞受賞は、『ネットワーク』(1977)のピーター・フィンチに続く史上2人目

他にも様々な映画賞を受賞した『ダークナイト』(2008)は、偉大な足跡を映画界に残しました

『ダークナイト』(2008)のまとめ

究極の悪、ジョーカー© 2012 Warner Bros. Entertainment Inc. and Legendary Pictures Funding LLC

バットマン映画において、ジョーカーの存在は文字通りの切り札でした。

中途半端なジョーカーでは映画そのものを台無しにしかねないというプレッシャーを見事に跳ね除け、クリストファー・ノーラン監督は『ダークナイト』(2008)という偉大な作品を作り上げたのです。

最高の第2章を終えたダークナイト・トリロジーは、クオリティを落とすことなく、最終章である次作『ダークナイト ライジング』(2012)で完璧なフィナーレを迎えることになります。

『ダークナイト ライジング』(2012)のあらすじとネタバレを含む詳しい感想や考察を知りたい方はこちら↓

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