映画『X-MEN』 (2000)の登場人物や作品の主題・テーマを考察【あらすじ、感想、ネタバレあり】
ウルヴァリンことローガン

1963年に登場して以来、50年以上の歴史を誇るアメコミ『X-MEN』。

突然変異によって超人的な能力を得たミュータントと、彼らに偏見を持つ人類の確執を描いた『X-MEN』は、アメコミの枠に留まらない人気を獲得し、2000年にブライアン・シンガー監督の手により映画化されました。

映画は高い評価を受け、いくつもの続編や派生シリーズが製作されています。

記念すべきシリーズの1作目である『X-MEN』(2000)について、登場キャラクターを初めとしてた詳細情報をネタバレを交えつつ紹介していきます。

『X-MEN』(2000)の作品情報とキャスト

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作品情報

原題:X-Men
製作年:2000年
年製作国:アメリカ
上映時間:104分
ジャンル:SF

監督とキャスト

監督:ブライアン・シンガー
代表作:『ユージュアル・サスペクツ 』(1996) 『スーパーマン リターンズ』(2006)

出演者:ヒュー・ジャックマン/吹替:梁田清之(ローガン / ウルヴァリン)
代表作:『ソードフィッシュ』(2001)『グレイテスト・ショーマン』(2017)

出演者:/吹替:大木民夫(チャールズ・エグゼビア / プロフェッサーX)
代表作:『ハムレット』(1980) 『スタートレック/叛乱』(1998)

『X-MEN』(2000)のあらすじ

ウルヴァリンことローガン© 2000 - 20th Century Fox

突然変異によって、超人的な能力を獲得した人々が出現しはじめた近未来。

彼らはミュータントと呼ばれ、人類の霊長類の長としての立場を脅かす存在として、迫害を受けていた。

不死身の肉体を持った記憶喪失のミュータント、ウルヴァリン(ローガン)は、旅の途中でミュータントの少女ローグに出会う。

ふたりは謎のミュータントに襲われるが、すんでのところを別のミュータント集団に救われる。

彼らこそ、ミュータントと人類の共存を目指して戦い続ける「X-MEN」であった!

【ネタバレあり】X-MENシリーズの時系列は?

X-MENの面々© 2000 - 20th Century Fox

多くの作品が織りなす『XMEN』シリーズの時系列を紹介してきます。

旧シリーズ

『X-MEN』(2000)

舞台は現代にごく近い近未来とされており、明確な年代は明らかにされていません。

シリーズの1作目にあたり、ウルヴァリンとプロフェッサーX率いる「X–MEN」の出会いや、類を強制的にミュータントへと変えようとするマグニートーとの激闘が描かれました。

『X-MEN2』(2003)

『X–MEN』(2000)の直後が舞台。

ウルヴァリンの失われた過去の一部が明らかにされました。

『X-MEN:ファイナル・ディシジョン』(2006)

『X–MEN2』(2003)の直後が舞台。

前作で命を落としたかに思われたジーンがフェニックスとなって復活し、サイクロップスの死をはじめとした悲劇的な展開が描かれました。

本作をもって、『X-MEN』シリーズはいったん完結します。

新シリーズ

『X−MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)

シリーズのもっとも過去である1962年が舞台。

プロフェッサーXとマグニートーの出会いや、「X-MEN」創設の経緯が描かれました。

『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)

2023年と1972年のふたつの時代が舞台。

『X–MEN:ファイナル・ディシジョン』(2006)と前作『X–MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)の両方の続編となっています。

タイムトラベルを扱った作品であり、過去におけるウルヴァリンの行動が原因で、本作でシリーズの歴史が改変され、新たな時間軸が生まれることになりました。

『X-MEN:アポカリプス』(2016)

新たな時間軸の1983年が舞台。

神にも等しい力を持つミュータント、アポカリプスのほか、旧シリーズで活躍したサイクロップスやジーンが登場しました。

『X-MEN:ダーク・フェニックス』(2019)

1993年が舞台。

時間軸が改変される以前である『X-MEN:ファイナル・ディシジョン』(2006)でも描かれた、ジーンのフェニックス・フォース暴走の悲劇がふたたび語られました。

本作が20世紀フォックス配給によるシリーズの最終作とされています。

スピンオフ

『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(2009)

『X-MEN』(2000)よりも以前が舞台で、謎とされてきたウルヴァリンの幼少期やセイバートゥースとの関係、ウェポンX計画などが明らかにされました。

『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013)

時系列としては『X-MEN:ファイナル・ディシジョン』(2006)と『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)の間が舞台。

ウルヴァリンの日本における活躍が描かれました。

『LOGAN』(2017)

「X–MEN」はすでに存在せず、ミュータントが絶滅の危機にある2029年が舞台。

かつてウルヴァリンとして活躍したローガンの、最後の戦いが描かれました。

『デッドプール』(2016)

破天荒な傭兵、デッドプールを主人公としたシリーズで、年代は明らかにされていません。

直接的な「X-MEN」との関わりはありませんが、コロッサスやネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッドなどのミュータントが登場。

デッドプールは『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(2009)でも登場していますが、歴史改変が行われているため、ふたたびの登場となりました。

『デッドプール2』(2018)

前作から2年後が舞台。

未来から来たサイクロップスの息子、ケーブルやデッドプールが組織した「Xフォース」の大活躍が描かれました。

ウリヴァリンやプロフェッサーX、そして別時間軸のデッドプールなども登場しています。

『レギオン』(2017)

シリーズ初のテレビドラマで、年代は明らかにされていません。

プロフェッサーXの息子であるデヴィッド・ハラー(レギオン)が主人公。

サイコ・スリラーとしての側面が強く、独特の展開が描かれました。

『ギフテッド 新生X-MEN誕生』(2017)

迫害されているミュータントと政府の戦いを描くテレビドラマ。

『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)のミュータントが登場するなど、ところどころにシリーズとの関わりが散りばめられています。

『ニュー・ミュータンツ』(2020)

2019年現在では詳細は不明ですが、シリーズ初のホラー映画となるようです。

時系列や順番についてまとめている内容はこちら↓

【どれから観ればいい?】映画X-MENシリーズを順番に整理!内容もおさらい【X-MEN時系列】

【ネタバレあり】『X-MEN』の登場人物・メンバー・キャラクターを紹介

磁界王マグニートーとミスティーク© 2000 - 20th Century Fox

『X-MEN』(2000)の多彩な登場人物を紹介していきます。

プロフェッサーX

本名チャールズ・エグゼビア。

ミュータント集団「X-MEN」の創始者です。

不慮の事故により、車椅子の生活を余儀なくされていますが、人類を滅ぼしかねないほどの精神感応能力を有しており、地上最強のテレパスとして知られています。

ミュータントと人類の共存を目指し、ミュータントの子供達を受け入れる「恵まれし子らの学園」を設立しました。

高潔な人格の持ち主で、「X-MEN」のメンバーをはじめとした学園の生徒から惜しみのない尊敬を得ています。

かつての盟友であるマグニートーことエリック・マグナス・レーンシャーとは、ミュータントのあり方を賭けて何度も衝突してきました。

原作ではとある出来事が原因で能力を暴走させ、最強のヴィラン、オンスロートを生み出してしまい世界の脅威となったことも。

ウルヴァリン

本名はジェームズ・ハウレットですが、『X-MEN』(2000)の時点では、ローガンを名乗っていました。

受けた傷をすぐさま治癒してしまうヒーリングファクターに加え、アダマンチウムでできた骨格と爪を持つ最強のミュータントのひとりです。

頭に受けた銃弾が原因で記憶を失っており、旅を続けている途中で、プロフェッサーXや「X-MEN」と出会い、ミュータントとしての自分の生き方を見つめ直すことに。

粗野で下品な性格ですが、女性と子どもには優しいという意外な一面も。

シリーズでも屈指の人気を誇るキャラクターで、ウルヴァリンを主人公とするスピンオフ作品が3本製作されました。

ローグ

本名マリー・ダンキャント。

ごく普通の少女でしたが、突如ミュータント能力が覚醒し、ボーイフレンドを殺しかけてしまったという過去を持っています。

事故が原因で周囲から差別的な扱いを受け、自暴自棄になったマリーはローグ(ならず者) を名乗り、放浪の旅を続けていました。

素肌に触れることで相手の生命力を奪うミュータント能力のため、他人とコミュニケーションを取ることができないという悩みを持っています。

原作ではマーベルヒーローのキャプテン・マーベルの能力を永続的にコピーしており、亜高速で飛行できる能力や50トン以上の物体を持ち上げる超パワーを有しています。

磁力フィールドにより、ローグの能力を無効化できるマグニートーとの間には恋愛感情が芽生えたこともあり、パラレルワールドを描いたコミックス『エイジ・オブ・アポカリプス』の世界では、マグニートーとの間にチャールズ(プロフェッサーXのファーストネーム)という子どもをもうけていました

サイクロップス

本名スコット・サマーズ。

両目からオプティック・ブラストと呼ばれる強力な破壊光線を放つ能力を持つミュータントで、「X-MEN」のリーダーを務めています。

オプティック・ブラストはサイクロップス自身には制御することができず、目を開けている限り発射され続けるという厄介なもの(ビームはサイクロップス本人には無効化されるため、まぶたを閉じることで発射を止めることが可能)。

このため、サイクロップスは光線を遮断することができるルビー・クォーツ製のサングラスを常にかけており、「一つ目の巨人」を意味するコードネームの由来となっています。

真面目な性格で、正反対の性格であるウルヴァリンとは、ジーンを巡り反発しあいながらも、少しずつチームメイトとしての関係性を築いていくことに。

原作では真面目さが災いし、恩師とも親とも言えるプロフェッサーXを殺害してしまうという衝撃の展開を迎えています。

ジーン

本名ジーン・グレイ。

プロフェッサーXに匹敵するほどの精神感応能力を持つテレパスで、チーム内では医師としても活躍しています。

ひとりの人間として生きていきたいという思いから、他のメンバーの様にコードネームを持っていません。

チームメイトのサイクロップスとは恋人同士の関係にありますが、野生的な魅力を持つウルヴァリンにも惹かれており、サイクロップスとウルヴァリンのギクシャクした関係の原因を作ってしまっています。

のちのシリーズでは、フェニックス・フォースと呼ばれる潜在能力の暴走が引き起こした悲劇が描かれました。

マグニートー

本名エリック・マグナス・レーンシャー。

磁力を自在に操る能力を持っており、磁界王マグニートーを名乗りました。

磁力フィールドを利用しての飛行能力や、核攻撃も無効化するバリア等の多彩な能力に加え、圧倒的なカリスマ性も有する「X-MEN」最大の宿敵です。

人類とミュータントの平和的な共存を目指すプロフェッサーXとはかつて志を共にして行動していましたが、より優れた人類であるミュータント(ホモ・スペリオール)は旧人類(ホモ・サピエンス)を支配すべきであるという考えのもと、ミュータント集団「ブラザーフッド」を組織しました。

トレードマークのヘルメットは、最強の敵であるプロフェッサーXの強力なテレパシー能力を無効化するためのものです。

プロフェッサーXが若くして死亡したのちの世界を描いた『エイジ・オブ・アポカリプス』では、プロフェッサーXが掲げた理想を受け継いでおり、友人の名前を取ったミュータントチーム「X-MEN」を創設しました。

【ネタバレあり】『X-MEN』(2000)の感想と考察

X-MENの指導者プロフェッサーX© 2000 - 20th Century Fox

それでは『X-MEN』(2000)の感想と考察を書いていきます。

主題・テーマは「人種差別」!

冒頭でホロコーストの悲劇が描かれていることからもわかるとおり、マイノリティであるミュータントと、マジョリティである旧人類の軋轢が本作のテーマとなっています。

プロフェッサーXはミュータントと旧人類の共存の道を模索し、常に苦悩していますが、ホロコーストを目の当たりにしたマグニートーは、旧人類の人種差別が引き起こす狂気の所業を知っているからこそ、ミュータントがより安全に生きていける世界を作るために旧人類を排除しようとしています。

マグニートーの理想はミュータントにとっては救済であるとも言えるため、多くのヒーロー映画のようにヴィランであるマグニートーを単純な悪と言えない深さが、本作の持つ大きな魅力です。

『X-MEN』(2000)のまとめ

プロフェッサーXとマグニートー© 2000 - 20th Century Fox

深い社会性を持ちながらも、誰もが楽しめるエンターテインメント性を備えた『X-MEN』(2000)。

今後はマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)への参加も噂されており、今後のミュータントたちの物語の展開に要注目です。

映画シリーズ以上に緻密な世界観を持つ原作コミックスも数多く翻訳出版されていますので、興味があればぜひ触れてみることをおすすめします!

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