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映画『透明人間』(2020)の評価・感想、疑問点や結末、犯人正体の考察も

映画『透明人間』(2020)は、透明人間の恐怖を描くアメリカ・オーストラリア合作のサスペンススリラー。

SF作家H・G・ウェルズの小説『透明人間』を原作とし、1933年に公開された『透明人間』(1933)のリブート版でもあります。

監督・脚本は『ソウ』シリーズの脚本家であるリー・ワネル。

スリルのある展開とサスペンス性で引き込む『透明人間』(2020)について、評価・感想、疑問点や結末、犯人正体の考察をしていきます!

【映画『透明人間』(2020)の評価】

項目 評価 点数
知名度 ★★★★★ 90点
配役/キャスト ★★★★☆ 75点
ストーリー ★★★★☆ 80点
物語の抑揚 ★★★★☆ 75点
スリル ★★★★☆ 80点
サスペンス ★★★★☆ 80点

『透明人間』(2020)の評価・感想

セシリア:ⒸUniversal City Studios LLC

『透明人間』(2020)の評価:口コミ評価は?

『透明人間』(2020)の口コミ評価をTwitterから引用してみます。

『透明人間』(2020)の高評価点①:緊張感が凄い

『透明人間』(2020)は「緊張感が凄い」「スリルがある」と高評価になっています。

本作では透明人間の恐怖が描かれます。

透明人間ですから目には見えません。

その目に見えない敵がいつ、どこから、どんな手段で襲ってくるのか。

その緊張感がたまりません。

そして見えない透明人間と対峙するセシリアがどう行動していくのかにも注目です。

『透明人間』(2020)の高評価点②:エリザベス・モスの演技

主人公であるセシリアを演じたエリザベス・モスの演技も高評価となっています。

エリザベス・モスの演技はまさに迫真の演技でした。

精神的に追い詰められ、やつれていく演技、透明人間と対峙する時の恐怖の表情。

彼女の恐怖に怯える演技がより一層、作品の緊張感や恐怖感を引き立てていたのは間違いないでしょう。

狂気を感じさせるまでの演技は素晴らしかったです。

『透明人間』(2020)の低評価点①:予告編で良いシーンを見せすぎ?

予告で映画の肝となるシーンが公開されすぎていたという声があります。

確かに冒頭からラストまでまんべんなく、見せている予告編になっていました。

クライマックスとなる透明人間との対決、もしくは透明人間の存在はもっと抑えておいてもよかったのではないでしょうか。

そうすれば、本編を見たときに透明人間=セシリアの恐怖が生み出した幻覚とミスリードする余白が生まれるからです。

しかし、恐怖が伝わってくる予告編になっていますし、肝心なネタバレまではしていません。

それよりも気になったのが、本編で使われていないシーンがあったこと。

おそらくカットされたのでしょう。

『透明人間』(2020)の低評価点②:タイトルを「透明人間」にしてしまうと推理の幅が狭くなる?

タイトルを「透明人間」にすると、透明人間は実際に存在するものか、それともセシリアの幻覚か、という不確定要素が減るので、サスペンス感が薄れてしまうのではないかという声がありました。

確かにタイトルが「透明人間」だと透明人間の存在を初めから肯定していると捉えることができます。

透明人間=セシリアの恐怖が生み出した幻覚なのではないか、とミスリードさせたほうが、サスペンス感は増します。

もし違ったタイトル(例えば状況を表したようなタイトル)であれば推理の幅が広がっていたかもしれません。

『透明人間』(2020)の感想は?

『透明人間』(2020)はスリルのある展開と透明人間の恐怖が魅力の映画でした。

透明人間という見えない敵がいつ、どこから襲ってくるのか分からず緊張感が半端ないです。

本作のキャッチコピーは「見えるのは、殺意だけ。」

まさにその通りの映画だと言えるでしょう。

「見えない(恐怖の存在を可視化できない)」という特殊な状況からスリルや恐怖を生み出すのは難しいと思われますが、恐怖に怯える演技と演出で見事に表現していました。

誰もいないはずなのになぜか感じる不気味な気配。

心臓に響く恐怖を煽るような重低音。

そして見えないものと戦うアクションも「透明人間」の世界に引き込むものがありました。

エリザベス・モスの迫真の演技も見どころ。

精神的に追い詰められていく恐怖の表情や、アクション映画顔負けの動きがとても良かったです。

『透明人間』(2020)の疑問点を解説

セシリア:ⒸUniversal City Studios LLC

『透明人間』(2020)の疑問点①:なぜセシリアはスーツの使い方を知っていたのか

ラストでセシリアは透明人間になれるスーツを着てエイドリアンを殺害しました。

しかしなぜセシリアはスーツの使い方を知っていたのでしょうか。

セシリアはエイドリアンの恋人ではありますが、スーツの開発者ではありませんし、このスーツはかなり特殊。

セシリアが使いこなせるのか疑問です。

この疑問を解決するには2パターン考えられます。

・着れば透明になるという単純な原理だった。

・セシリアはスーツの存在(使い方)をエイドリアンから聞いていた。

可能性としては「着れば透明になるという単純な原理だった」という説が有力であると思います。

『透明人間』(2020)の疑問点②:なぜジェームズの家では透明に戻ったのか

犯人は精神病院で透明人間になれるスーツが破壊され、半透明になってしまいました。

しかしその後、ジェームズの家に現れると透明の姿に戻っています。

なぜジェームズの家では透明に戻ったのでしょうか。

この疑問を解決するには2パターン考えられます。

・あらかじめスーツを2着持っていた。

・精神病院とジェームズの家の透明人間は別人(エイドリアンとトム)。

あらかじめスーツを2着持っていた

犯人はあらかじめスーツを2着持っていた可能性があります。

セシリアがスーツを手に入れる場面から見ても、スーツを作り出すことは容易にできると推測できます。

犯人は万が一のことを考え、予備としてスーツをもう一着持っていたのではないでしょうか。

ジェームズの家に侵入する前に着替えたのです。

精神病院とジェームズの家の透明人間は別人(エイドリアンとトムの共犯)

もう一つ考えられるのは、精神病院とジェームズの家の透明人間は別人である説。

エイドリアンとトムは共犯、もしくはどちらかがもう一方を操っていたのです。

ジェームズの家にいたのは、のちにトムだと発覚。

となると精神病院にいた透明人間はエイドリアンということになります。

『透明人間』(2020)の疑問点③:なぜエイドリアンは死を偽装されたのか(したのか)

前半でエイドリアンは自殺であるとセシリアに伝えられます。

しかしラストでエイドリアンの生存が確認されました。

もしエイドリアンがセシリアをストーキングする、あるいは精神的に追い詰めることが目的であるならば自殺を偽装する必要はなかったのではないでしょうか。

わざわざ死んだことにしなくても、スーツを着てセシリアに接近すればいいだけです。

となると、考えられる説は透明人間=トム。

トムがエイドリアンの死を偽装し、セシリアに近づいた。

そう考えるほうがしっくりきます。

『透明人間』(2020)の結末の真相、犯人の正体を解説

エイドリアン:ⒸUniversal City Studios LLC

ここでは『透明人間』(2020)の結末の真相、犯人の正体を3つの説で解説していきます。

エイドリアン犯人説

一連の事件はエイドリアンが全て仕組んだという説。

エイドリアンは逃げ出したセシリアに逆上してストーキングや精神的に追い詰める行為をしたのです。

透明スーツを着てジェームズの家に現れたトムは、エイドリアンに操られていたというわけです。

しかし、エイドリアン犯人説をとるといくつか疑問点が。

エイドリアンはなぜ最初に自分が自殺したと見せかけたのか。

エイドリアンはどうやって地下室で縛られたのか。

トムに閉じ込めさせたとしても、トムがジェームズの家に行く前にやるのは時間がなさすぎる(セシリアが来るより前に侵入できないのでは?)と思います。

セシリアによる陰謀説

一連の事件はセシリアが全て仕組んだという説。

セシリアはエイドリアンを恨んでおり、殺そうと計画していたのです。

エイドリアンにDVを受けていたとセシリアは言ってますが、実際にそのシーンはありませんし、DVの証拠もありません。

他にエイドリアンを殺したい強い動機があったのでは?

しかし、この説には無理があります。

なぜなら殺す事が目的なら、ここまで遠回しな方法でなくても良いからです。

トムによる陰謀説

一連の事件はトムが全て仕組んだという説。

透明人間の正体はトムであり、セシリアを追い詰めていたのです。

「トムによる陰謀説」が可能性としては一番高いと思っています。

なぜなら一番、疑問点が少ないから。

エイドリアンを地下室に監禁し、脅しをすればエイドリアンは口を割る(透明スーツのことやセシリアとの関係など)と考えられます。

「サプライズ」という言葉はエイドリアンの口癖をトムは真似したのではないでしょうか。

兄弟なら口癖を知っていてもおかしくはないはず。

最大の疑問はセシリアを襲う動機ですが、エイドリアンの遺産を狙っていたのかもしれません。

エイドリアンの遺産がセシリアに相続されることを知り、わざと錯乱させて相続権を奪おうとしていた、と考えると自然です。

『透明人間』(2020)の総合評価:緊張感が半端ないサスペンススリラー!

セシリア:ⒸUniversal City Studios LLC

スリルのある展開と透明人間の恐怖で観客を魅了した『透明人間』(2020)。

観る人によって様々な考察が生まれる作品でした。

どの説をとっても疑問が残りますし、やや複雑とも言えるかもしれません。

しかし、それも本作の醍醐味。

本作を観賞した際は、ぜひ自分の考察と他人の考察を比べてみてはいかがでしょうか。

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