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外見と中身のギャップに騙される! 映画『テッド』(2012)の評価や人気の理由を考察【あらすじ、感想、ネタバレあり】
©︎Universal Pictures

日本でも公開されて大ヒットとなった『テッド』(2012)。

愛くるしい外見からは想像もできないような言動や行動で話題となった作品です。

作品の内容はセックスにドラッグなど過激な描写が多々あるものの、女子高生などにも大受けしたのが『テッド』(2012)です。

テッドの吹き替えをお笑い芸人の有吉弘行さんが務めたことでも話題になりました。

そんな『テッド』(2012)のあらすじやネタバレと考察・感想をご紹介していきます。

『テッド』(2012)の作品情報とキャスト


テッド (吹替版)

作品情報

原題:Ted
製作年:2012
製作国:アメリカ
上映時間:106分
ジャンル:コメディ

監督とキャスト

監督:セス・マクファーレン
代表作:『テッド2』(2015)、『荒野はつらいよ 〜アリゾナより愛をこめて〜』(2014)

出演:セス・マクファーレン/吹替:有吉弘行ほか(テッド)
代表作:『ファミリー・ガイ』(1999-)、『ローガン・ラッキー』(2017)

出演:マーク・ウォールバーグ/吹替:咲野俊介ほか(ジョン・ベネット)
代表作:『ブギーナイツ』(1997)、『ローン・サバイバー』(2014)

出演:ロリー・コリンズ/吹き替え:斎藤恵理(ロリー・コリンズ)
代表作:『ブラック・スワン』(2010)、『オズ はじまりの戦い』(2013)

『テッド』(2012)のあらすじ

テッド、ジョン、ロリー©Universal Pictures

1985年のボストン。

ジョン・ベネット少年は友達を作れずに寂しい思いをする毎日。

ジョンはいつも、ベッドの中で「親友がほしい」といつも願っていた。

クリスマスの夜にジョンはテディベアのぬいぐるみをプレゼントされた。

ジョンはそのぬいぐるみをテッドと名付けて可愛がることに。

ある日、轟くような雷鳴によってテッドに命が宿る。

テディベアのぬいぐるみは喋れるようになり、生を受けた。

ジョンとテッドはそこから親友になっていっく。

テッドに命が宿ってから27年。

ジョンは35才になり、定職にもついているが、いまだにテッドに依存している。

テッドからは可愛らしさは消え失せ、セックスにマリファナとやりたい放題の日々。

ジョンとテッドは、いまだに大人になりきれず自堕落な生活を送っていた。

【ネタバレあり】『テッド』(2012)の内容を考察

ドラッグ(麻薬)を嗜むジョンとテッド©︎Universal Pictures

テッドはR指定だけど面白い!

愛くるしいテディベアの姿に騙されて『テッド』(2012)を鑑賞した方は、さぞ驚いたかと思います。

テッドの愛くるしい姿を見れば、子供向けの映画と勘違いしてしまう方も多いかと思いますが、真反対のないようとなっているのが『テッド』(2012)。

全編にわたって、Fワードと呼ばれる放送禁止用語が連呼されています。

まさか可愛らしいテディベアがこんな下ネタを発するとは誰も思わないでしょう。

このテッドの容姿と内面のギャップにまず驚かされるのが『テッド』(2012)の最大の醍醐味でもあります。

そんな下ネタとFワードが全編に散りばめられる『テッド』(2012)は、日本ではR15+指定で公開されました。

下ネタやドラッグ(麻薬)などの過激な描写も!

コールガールと楽しむテッド©︎Universal Pictures

『テッド』(2012)を鑑賞していると、やたらとマリファナばかりやっている描写が登場していきます。

それにアルコールばっり飲んでいるのも目につきます。

マーク・ウォールバーグ演じるジョンとテッドが生活するのはマサチューセッツ州のボストンです。

ボストンといえば野球チームのボストンレッドソックスで有名な土地ですが、アイルランド系の住人が多い地域でもあります。

アイルランド系のステレオタイプなイメージといえば酒飲みで荒くれ者とあります。

そんな土地ですから酒とドラッグに関しては寛容なのかもしれません。

下ネタが異常に多いのも『テッド』(2012)の特徴です。

コールガールを何人も呼んで乱痴気パーティーをするテッドですが、テディベアの人形がどのようにしてセックスしているのかよく分かりませんね。

どんなふうにセックスをするかも分からないテディベアのテッドが、下ネタを連発するのが本作の特徴といえます。

監督が声を担当したテッド

『テッド』(2012)の日本公開時にテッドの吹き替えを担当したのは、有吉弘行さん

しかし、オリジナルである本国のアメリカでは『テッド』(2012)の監督が声を当てました

『テッド』(2012)の監督であり原案と脚本も務めたセス・マクファーレンは、裏方としての活躍と並行して俳優としても活躍しています。

監督と役者の二刀流というだけでも凄いのですが、コメディアンとしての才能も持ち合わせており、その多才ぶりに驚かされます。

『テッド』(2012)公開後の2013年には第85回アカデミー賞で司会を務め、『テッド』(2012)のネタも絡めた進行を演じ、話題沸騰となりました。

その歯に衣着せぬ司会ぶりで、一部から批判の声もありましたが、視聴率的には大成功を収めました。

俳優としてもセス・マクファーレンは主演作があり、自信が脚本と監督を務めた『荒野はつらいよ ~アリゾナより愛をこめて~』(2014)ではヒロインのシャーリーズ・セロンと軽妙なやりとりを見せています。

そんなセス・マクファーレン監督がテッドの声を担当しているのですから、テッドのセリフは軽妙で笑いを誘う仕上がりとなっています。

日本版のテッドの声を担当した有吉弘行さんですが、2012年当時の有吉弘行さんといえば、毒舌家としてブレイクの真っ最中でした。

テッドの辛辣な台詞と彼の毒舌はぴったりとはまっていました。

声優として有吉弘行さんを起用した吹き替え版の担当者の慧眼が光っています。

【ネタバレあり】『テッド』(2012)の日本とアメリカの評価

テッドとジョン©︎Universal Pictures

日本での評価を解説

前述したように『テッド』(2012)は日本では若年層を中心に話題となり大ヒットを記録しました。

毒舌を吐くテディベアというギャップが大いに受けて、ちょっとした社会現象になりました。

テッドのテディベア人形も飛ぶように売れていたと記憶しております。

『テッド』(2012)の内容は一部の映画マニア向けなのようなネタが多いです。

しかし、意外なことに女子高生の間でも人気があったのも『テッド』(2012)の不可思議な点でもあります。

映画の内容云々よりもテッドのビジュアルでの人気が先行した感が日本ではありました。

アメリカでは人種差別ネタで酷評を受ける

フラッシュ・ゴードン©︎Universal Pictures

『テッド』(2012)はアメリカ本国でもヒットを記録

そののおかげか、監督のセス・マクファーレンは第85回アカデミー授賞式で司会を務めるに至りました。

『テッド』(2012)の大きな特徴として挙げられるのが、その細かすぎて伝わらないネタの数々です。

『テッド』(2012)は『フラッシュ・ゴードン』(1980)や『ナイトライダー』などの1980年代のサブカルチャーへの言及が多数。

これには日本の観客のみならず本国アメリカの観客もついていけなかった部分が多々あったようです。

このことは現地アメリカで『テッド』(2012)を鑑賞した映画評論家の町山智浩さんが解説しています。

ちなみに『テッド』(2012)の日本語字幕版の監修を務めたのは、他でもなくこの町山智浩さんです。

彼がいうには、現地のアメリカでもあまりにもディープなネタについてはアメリカ人も理解できずにすべっていたそうです。

それに人種差別的なネタも多く散見される『テッド』(2012)では、そのようなジョークの時にブーイングも起きたとのこと。

トータルで見るとジョークは3割ぐらいの割合でウケていたとのことです。

日本の観客のみなさんも、『テッド』(2012)のジョークが理解できなかったと落ち込む必要はありません。

アメリカ人の観客も理解できてないのですから。

【ネタバレあり】『テッド』(2012)の最後は? 結末やラストシーンを解説

風呂に入るテッド©Universal Pictures

『テッド』(2012)の類似している作品とは?

『テッド』(2012)で描かれるジョンとテッドの関係について、どこかで見覚えがある気がしませんか。

2人の関係はスティーブン・スピルバーグ監督の大ヒットSF映画『E.T.』(1982)のエリオットとE.T.の関係に似ています。

『E.T.』(1982)のラストではエリオットとE.T.が感動的に別れるのですが、『テッド』(2012)ではジョンとテッドの2人はその後も仲良くという展開になりました。

2つの映画の登場人物の関係性が似ているのにも関わらず、結末に大きな違いがあるのは、アメリカというか世界の潮流が変わってきたからかもしれません。

これまで、産業化の進行によって滞ることなく爆発的な成長を進めてき世界では、人口が増え続け、生産力も右肩上がりでした。

日本の皆さまなら実感があると思いましたが、現代はもはやそんな時代ではありません。

生産が大きく伸びている時代であれば、成人した者はひとり立ちして暮らすことが容易です。

しかし、生産が硬直して成長が望めない世の中でひとり立ちすることは簡単ではありません。

成長が著しい1980年代の『E.T.』(1982)ではエリオットにE.T.と別れ、ひとり立ちするバイアスがかかってもなんの不思議もありませんが、『テッド』(2012)ではそうはなりません。

誰かに依存しながらでも、ひとり立ちしなくても、楽しければ良いというのが現代なのです。

『テッド』(2012)はそのことを体現した作品でもあります。

【ネタバレあり】なぜ『テッド』(2012)は人気を得たのか?

雷に怯えるジョンとテッド©︎Universal Pictures

『テッド』(2012)が人気を得た理由として考えられる要素が大人としてどう生きるかを描いたからではないでしょうか。

本作はテッドなしでは生きられないジョンの幼稚さや自由気ままに生きるテッドを描いた作品ですが、最後はどんでん返しです。

結局、テッドとジョンはその後も仲良く暮らすのです。

”依存したっていいじゃないか、ずっと子供でもいいじゃないか。そんな大人もありだよ”と、諭してくれるのが『テッド』(2012)が人気を獲得した理由といえるでしょう。

『テッド』(2012)のまとめ

テッドに命が宿る©︎Universal Pictures

ここまで『テッド』(2012)についてご紹介してきました。

正直なところ、笑える部分が3割あるかないかというのが『テッド』(2012)です。

ですので、あまり笑えなくても、ずれていないので気にする必要はありません。

続編も制作されているのでぜひ『テッド』(2012)を先に鑑賞してご覧になってください。

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