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SF映画『オブリビオン』(2013)の考察と結末!つまらないという評価やもう1つのエンディングの解説

SF映画『オブリビオン』(2013)は、スカヴと呼ばれるエイリアンの侵略で荒廃してしまった2077年の地球を舞台に、監視のため地球に残る主人公を描いた近未来のSF映画です。

主演はトム・クルーズ。

スタイリッシュな映像と謎が謎を呼ぶミステリアスな展開が見どころです。

記憶を消されてしまった男、ジャックのミステリアスな運命を描いた『オブリビオン』(2013)について、考察と結末、つまらないという評価や真エンディングの解説をしていきます!

【『オブリビオン』(2013)の評価】

項目 評価 点数
知名度 ★★★★★ 90点
配役/キャスト ★★★★☆ 75点
ストーリー ★★★★☆ 85点
物語の抑揚 ★★★★☆ 85点
映像 ★★★★★ 90点
アクション ★★★★★ 90点

目次

『オブリビオン』(2013)の作品情報


オブリビオン(吹替版)

製作年 2013年
原題 Oblivion
製作国 アメリカ
上映時間 124分
ジャンル SF
監督 ジョセフ・コシンスキー
脚本 ジョセフ・コシンスキー/カール・ガイダシェク
主要キャスト トム・クルーズ(ジャック・ハーパー)/ 日本語吹替:森川智之

モーガン・フリーマン(マルコム・ビーチ)/ 日本語吹替:坂口芳貞

オルガ・キュリレンコ(ジュリア・ルサコーヴァ)/日本語吹替:中村千絵

アンドレア・ライズボロー(ヴィクトリア“ヴィカ”・オルセン)/日本語吹替:岡寛恵

『オブリビオン』(2013)の概要

ジャックとジュリア:©︎Universal Studios

西暦2077年。

60年前に起きたエイリアン、スカヴからの侵略を阻止したが、侵略戦争によって地球は荒廃してしまう。

そんな壊滅的な状態のなか、人類は他の惑星へ移住を果たしていた。

ジャック・ハーパーはヴィクトリア・オルセンとチームを組んで地球に残り、ドローンのメンテナンスやパトロールなどの任務をこなす。

ある日、ジャックはパトロールの途中で墜落した宇宙船を発見し、その残骸から謎の女性ジュリア・ルサコーヴァを救出。

目を覚ましたジュリアはジャックの名を口にするが、ジャックは彼女を知らないのだった。

断片的な記憶をたどるうち、ジャックは驚愕の真実を知ることになる。

『オブリビオン』(2013)の感想と考察

ジャックとジュリア:©︎Universal Studios

『オブリビオン』(2013)の感想

『オブリビオン』(2013)はストーリーが秀逸。

謎が謎を呼ぶ展開で、最後まで飽きることなく観ることができます。

前半は伏線をはり、後半ではそれが見事に回収。

そして、明かされるラストの驚愕の真実。

うまくできていました。

冒頭で見せていた断片の記憶、ジュリアの正体、なぜジュリアはジャックを知っていたのか、ジャックの記憶の真実、スカヴの正体……。

それらの謎が次々に明かされていき、ラストではカタルシスを得ることができます。

緻密でしっかり練られたストーリー構成になっていました。

また、トム・クルーズ演じるジャックのアクション、CG使った派手なアクションにも注目!

ジャックが偵察機に乗って、ドローンと空中戦を繰り広げるバトルシーンは観ていて緊張が走るシーンとなっています。

映像がとても美しくスタイリッシュな映像を観るだけでも、一見の価値アリです。

『オブリビオン』(2013)の考察

『オブリビオン』(2013)は既視感があると言われることが多い作品。

なぜ既視感があるのかを考察していきます。

まず、本作は「記憶の忘却」を題材にしています。

記憶を扱った映画は多く、『メメント』(2000)、『エターナル・サンシャイン』(2004)、『トータル・リコール』(1990)、『50回目のファースト・キス』(2004)、『ハングオーバー!』シリーズなどすでに多くの名作が存在。

邦画でも記憶を扱う作品は多いです。

記憶をなくすというのは、大どんでん返しを作りやすい手法でもあるため既視感を感じてしまったと考えられます。

もう一つは、設定。

宇宙人が攻め込んできて、核戦争が起こり、地球に住めなくなるのはSF映画としてはありがちな設定なのではないでしょうか。

最後に、偵察機やドローン、テットなどのヴィジュアル。

これらは、『スターウォーズ』シリーズを想起させます。

ジャックが偵察機に乗って、ドローンと空中戦を繰り広げるバトルシーンもまるで『スターウォーズ』のよう。

『月に囚われた男』(2009)、『ターミネーター』シリーズ、『2001年宇宙の旅』(1968)などの名作SF映画とも似た場面が多いです。

この三つの理由から既視感があると言われてしまうのでしょう。

『オブリビオン』(2013)の原題・タイトルの意味とは?

ジュリア:©︎Universal Studios

タイトルにもなっている“オブリビオン(oblivion)”の意味は、忘却、忘れ(られ)ること、無意識の状態を意味しています。

a忘れ(られ)ること; 忘れられている状態,忘却.
be buried in oblivion 忘れられている.
b無意識の状態,人事不省.

映画のラストが近づくと、“オブリビオン(oblivion)”というタイトルに隠された意味が明らかに。

主人公、ジャック・ハーパーは記憶を忘却されていたのです。

ジャック・ハーパーは映画の冒頭から、記憶をなくしたことを自覚しており、女性のこと(ジュリア)、エンパイアステートビルにのぼったことなど、かすかな断片だけは覚えていました。

それが伏線となっていて、ラストでは“オブリビオン(oblivion)”の衝撃の事実を知ることになります。

『オブリビオン』(2013)の原作や元ネタとは? 映画版との比較

ジャック:©︎Universal Studios

『オブリビオン』(2013)の原作と元ネタ

『オブリビオン』(2013)の原作と元ネタは、監督のジョセフ・コシンスキーとアーヴィッド・ネルソンが共同執筆した未発表のグラフィックノベル。

グラフィックノベルとは大人の読者を対象とした海外版の漫画で、本作の原作はラディカル・コミックスが編集しました。

【比較】『オブリビオン』(2013)の原作と映画版の違いは?

『オブリビオン』(2013)の原作は未発表となっているので、確認することができません。

【なぜ?】『オブリビオン』(2013)の意味不明な点・疑問を解説

偵察機:©︎Universal Studios

『オブリビオン』(2013)の解説①:なぜ地球は滅亡したのか?

地球が滅亡した理由とは?

地球が滅亡した理由は、スカヴという異星人の侵略により戦争が勃発したから。

人類は核兵器を用いてスカヴの侵略を阻止したのですが、放射能汚染で地球に住めなくなってしまったのです。

スカヴの正体とは?特徴や目的

スカヴは全身黒装束で、エイリアンを思わせる黒色のヘルメットをかぶっているのが特徴。

ヘルメットを取ると、人間と同じ顔をしています。

それもそのはず、スカヴの正体は実はエイリアンではなく、人間であるから。

ストーリーが進んで行くと分かりますが、侵略者であると思っていたスカヴの正体は、生き残った人類だったのです。

地球からの移住先とは?

地球からの移住先は、土星の月「タイタン」です。

人類はタイタンを仮住まいとして移住しました。

『オブリビオン』(2013)の解説②:ジャック・ハーパーとヴィクトリア・オルセンの任務とは?なぜ彼らは選ばれた?

ジャック・ハーパーとヴィクトリア・オルセンの任務は、地球の海水を核エネルギー化する採水プラントの警備。

人類存続のために、サリーという上官の指示を仰ぎながらチームとなって任務にあたっています。

ジャックはドローンのメンテナンスやスカヴの残党を始末するため監視(パトロール)を、ヴィクトリアは通信担当として任務を遂行。

彼らが選ばれた理由は、もともと宇宙飛行士であったから。

2018年に地球を出発したジャックとヴィクトリアは、土星のタイタン(テット)へ向かう途中、トラブルに遭い、二人は宇宙船ごとテットに捕まってしまうのです。

『オブリビオン』(2013)の解説③:ジュリア・ルサコーヴァとは何者なのか?

宇宙船のカプセルで眠っていた女性がジュリア・ルサコーヴァです。

彼女はジャックの記憶の断片に登場する人物でもあるのですが、その正体はジャックの妻。

ジャックとジュリアもかつて宇宙飛行士であり、二人は夫婦だったのです。

『オブリビオン』(2013)の解説④:「Tech52」とは何者なのか?

「Tech52」とは、ジャックのクローンです。

ちなみに本作の主人公であるTech49もジャックのクローン。

オリジナルのジャックは、宇宙に飛び立った際、テットに捕らえられ、クローンを大量に生産されました。

クローンは人類を敵と認識させられていたため、スカヴ(人類の生き残り)を敵とみなし、攻撃していたのです。

『オブリビオン』(2013)の解説⑤:なぜジャックとジュリアは恋仲になった?

ジャックとジュリアはもともと夫婦でした。

夫婦だったという過去形ではありますが、別れたわけではありません。

愛し合っていたのに、引き裂かれたというのが適切な表現。

記憶が戻ったジャックとジュリアが恋仲になるのは必然と言えるのではないでしょうか。

『オブリビオン』(2013)の解説⑥:ジャックが「嘘をついている声」と認識された理由とは?

ジャックはサリー(テット)の正体を見破っていました。

そのため、命令に背いたことを反省していると言っても「嘘をついている声」と認識されてしまったのです。

サリー(テット)は味方ではなく、敵なのですから。

ジャックはテットを崩壊させ、人類を存続させようとしました。

『オブリビオン』(2013)の真のエンディングとは?もう1つのエンディングや結末を解説

マルコムたち:©︎Universal Studios

『オブリビオン』(2013)の結末・ラストシーン

『オブリビオン』(2013)の結末・ラストシーンで、ジャックがマルコムを連れて、テットに侵入。

ジャックはジュリアを生かし、人類を存続させようとしていました。

ジャックとマルコムは持ち込んだ核弾頭を起動させ、テットを破壊。

それから3年後、ジュリアと娘が暮らしている隠れ家に生き残った人類とTech52(クローン)が訪ねてきて、再会するというラストになりました。

『オブリビオン』(2013)の最後の解釈と考察

『オブリビオン』(2013)の最後は、賛否両論を呼んでいます。

というのも、ジュリアに会いに来たのは、Tech52、つまりクローンです。

オリジナルでもなく、本作の主人公でもないTech52。

たとえクローンであったとしても、Tech49=Tech52とみなしていいのだろうかという点はひっかかりますし、妻であるジュリアも夫がクローンでもいいのだろうか、という疑問も浮かびます。

しかし、死んだと思っていた愛する人が再び現れただけでも、残されてしまったものとしては嬉しいのかもしれません。

それがたとえクローンと分かっていたとしても。

この気持ちは大切な人を亡くしてしまった人にしか分からないでしょう。

かなり哲学的な問題を残すラストになりました。

『オブリビオン』(2013)のその後を描いたもう1つのエンディングが存在する?

『オブリビオン』(2013)には、真のエンディングとは無関係な、その後を描いたもう1つのエンディングが存在します。

これは二次創作として造られた海外のアニメーション動画で、他のクローンジャックが、ジュリアと娘が暮らす隠れ家に大勢集まるというエンディング。

そのエンディングシーンは1分程度のものです。

3年かけてジュリアの元を訪れたTech52のように、「世界中のクローンジャックが彼女のところに集まるのでは?」という考えのもと作られたようです。

【レビュー】『オブリビオン』(2013)の評価・評判

ジャック:©︎Universal Studios

【つまらない?】低評価のレビュー

『オブリビオン』(2013)の低評価はどのようになっているのでしょうか。

映画のレビューサイトをまとめてみると、

『オブリビオン』(2013)の低評価レビュー
Filmarks:★☆☆☆☆ 1.3
「私には内容の理解が難しかったみたいです」
映画.com:★★☆☆☆ 2.5
「何がどうなっているのか、理解するのに時間がかかり、なるほどと思った時には、ほぼエンディング間近」
Rotten Tomatoes(海外の評価):★★★☆☆ 3.0
「どこかで見たことあるような設定がたくさん垣間見えた」

という低評価レビューがありました。

「内容が難しい」「薄っぺらい」「既視感がある」という低評価が多いです。

確かに本作は納得いかない点も多く、説明不足な点もあります。

また、ラストでは賛否両論があり、多くの不評もありました。

【面白い?】高評価のレビュー

『オブリビオン』(2013)の高評価はどのようになっているのでしょうか。

映画のレビューサイトをまとめてみると、

『オブリビオン』(2013)の高評価レビュー
Filmarks:★★★★☆ 3.8
「「ええっ!」と驚く展開がいくつもあって、ストーリーがとても面白い」
映画.com:★★★★☆ 4.0
「中盤から終盤にかけてその世界の全貌が明らかになっていく様が面白く見れました」
Rotten Tomatoes(海外の評価):★★★★★ 5.0
「世界観がとてもよく美しく鮮明に描かれていたのがよかった」

という高評価レビューがありました。

驚きの展開や物語の全貌が明らかになっていくストーリーに高評価が集まっています。

また、映像の美しさを称賛する声も。

ラストに関しては、多くの不評もありましたが、「良かった」という高評価もあります。

日本の映画レビューサイトFilmarksの点数は、5点満点中3.3という評価になりました。

『オブリビオン』(2013)の総合評価:スタイリッシュなヴィジュアルが魅力のSF映画!

ドローン:©︎Universal Studios

スタイリッシュな映像とアクション、緻密に練られたストーリーで魅了した『オブリビオン』(2013)。

謎が謎を呼ぶ展開と次々に明かされていく事実には惹きつけれました。

ラストをどう見るかでだいぶ評価が変わってしまう作品かもしれません。

しかし難しいことを考えずに観るのであれば、面白い作品です!

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