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GHOST-IN-THE-SHELL_攻殻機動隊_感想・考察

『GHOST IN THE SHELL(ゴースト・イン・ザ・シェル) / 攻殻機動隊』(1995)は、電脳化やサイボーグの技術が進んだ近未来を描くSFアニメーション映画です。

監督は押井守。

本作は東京スポーツ映画大賞、International Fantasy Film 最優秀フィルム賞などの賞を受賞しました。

ハリウッド映画にも多大な影響を与えた日本を代表するアニメーション映画の傑作『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)について、感想・考察、難しい内容や続編を解説していきます!

【『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)の評価】

項目 評価 点数
知名度 ★★★★★ 90点
配役/キャスト ★★★★★ 90点
ストーリー ★★★★★ 90点
物語の抑揚 ★★★★★ 90点
傑作度 ★★★★★ 100点
難解度 ★★★★★ 90点

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)の作品情報


GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 [Blu-ray]

製作年 1995年
原題 GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊
製作国 日本
上映時間 85分
ジャンル アニメ
監督 押井守
脚本 伊藤和典
原作 攻殻機動隊
主要キャスト 田中敦子(草薙素子)

大塚明夫(バトー)

山寺宏一(トグサ)

仲野裕(イシカワ)

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)の概要

草薙素子:ⓒShochiku Co., Ltd.

精鋭サイボーグにより組織された特殊部隊、公安9課・攻殻機動隊。

公安9課に所属する草薙素子は、外交官暗殺の任務を遂行する。

後日、国際手配中の凄腕ハッカー「人形使い」が日本に現れたという情報が届き、捜査を開始する公安9課。

そんなある日、公安9課に交通事故で壊れてしまった女性型の義体が運び込まれてくる。

調べてみると、義体の補助電脳にはゴーストのようなものが宿っていたのであった。

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)の感想と考察

草薙素子とバトー:ⓒShochiku Co., Ltd.

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)の感想

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)は、難解な作品であり、ただのアニメ映画ではありません。

というのも本作は、自我や意識、生命といった哲学的なテーマが含まれているからです。

またストーリーに関しても、専門的な言葉が使われていたり、組織に関して複雑な部分もあるため難解。

本作は大人向けのアニメ映画と言っていいでしょう。

いえ、大人ですら理解できるかどうか怪しいところ。

しかし、それ故に奥が深く、ハリウッド映画にも影響を与えたと頷ける作品であることは間違いありません。

特に自我に関する草薙素子と人形使いの哲学的なセリフは思わず聞き入ってしまうほど。

これが90年代に作られたとは信じられないくらい未来を見通しています。

また、アクションシーンやコードが出てくるシーン、サイボーグが作られるシーンなど視覚的な部分でも、オリジナリティがあって素晴らしいアニメ作品であると感じました。

日本人なら一度は観ておきたい、まさに日本を代表するアニメーション映画です。

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)の考察

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)は、1996年にアメリカでビルボード誌のビデオ週間売上げ1位となったり、全世界でのビデオ・DVDの売上が130万本を超えました。

また、ジェームズ・キャメロンやウォシャウスキー姉妹などの著名な映画監督にも絶賛され、ハリウッド映画にも大きな影響を与えています。

なぜ本作はそれほど評価されるアニメ映画になっているのでしょうか。

本作はあらゆる点で最高の作品ではありますが、中でも評価されるべき点は、インパクトのあるSFアニメーションであると思います。

冒頭のサイボーグが作られるシーンとコードが出てくるシーンに始まり、ネットワークに入り込むシーンや銃撃を中心にしたアクションシーンなど、思わず見惚れてしまうシーンが多くありました。

まさに革新的であり、時代を超越しています。

アニメの枠を超え、「芸術」と評したほうが適切かもしれません。

それくらいインパクトのあるSFアニメーションになっているため、評価されているのでしょう。

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)難しい?内容の解説

草薙素子:ⓒShochiku Co., Ltd.

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)の内容とは?

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)は、哲学的なテーマも含まれており難しい内容になっています。

本作の内容を簡単に解説すると、犯罪への対処にあたる特殊部隊、草薙素子ら公安9課が凄腕ハッカー「人形使い」を捜査し、対決していく物語。

主人公の草薙素子(少佐)は、公安9課に所属する義体化された女性で、屈強な戦闘能力を誇ります。

また、本作を難しくさせている要因の一つとして専門用語があります。

本作を観るうえで抑えておきたい基本的なワードとしては、「義体化」「電脳」「ゴースト」「光学迷彩」でしょう。

それらの重要なワードについて簡単に解説します。

・義体化・・・体の一部や全身を人口の機械に変えること。つまり、サイボーグ化すること。

・電脳・・・脳を情報ネットワークに接続できるようにしたもの。

・ゴースト・・・簡単に言うと、「魂」。電脳化により、他人にハッキングされてしまう。

・光学迷彩・・・周囲の風景に溶け込み、姿を見えにくくさせる特殊装備。本作のアクションシーンでよく使われる。

以上、抑えておきたい基本的なワードでした。

特に「ゴースト」は何度も出てくる重要なワード。

SF作品特有の難しい設定がありますが、ある程度設定が理解できていれば、そう難しくはないと思います。

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)の生命の樹とは?

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)のクライマックスの戦闘シーンの建物の壁に生命の樹が刻印されていました。

この「生命の樹」とは何でしょうか。

生命の樹は、これまでとは異なる生命の進化を示唆するものだと考えられます。

人間は生殖を繰り返して、遺伝子を残してきました。

しかし、これからは「人形使い」のようなAI(人工知能)という新たな生命体が生まれ、草薙素子のような義体化された新しい人間が生まれてくるでしょう。

つまり、生殖を必要としない新たな進化を遂げた人間、そして新しい世界(ニューワールド)を予言しているのではないでしょうか。

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)のハリウッド版リメイク・続編の解説

バトーとトグサ:ⓒShochiku Co., Ltd.

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)は、ハリウッド版リメイクと続編が製作されました。

ここでは、続編とハリウッド版リメイクについて解説していきます。

続編『イノセンス』(2004)


「攻殻機動隊」の名はありませんが、押井守監督による『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)の続編です。

本作のラストで草薙素子が失踪してから3年後の、西暦2032年が舞台で、メインキャラクターは草薙素子ではなく、バトー。

『イノセンス』というタイトルは、制作協力したスタジオジブリのプロデューサー鈴木敏夫による提案。

もともとのタイトルは『攻殻機動隊2』だったそう。

続編の『イノセンス』(2004)は、日本SF大賞をはじめ、数々の映画賞を受賞しました。

『イノセンス』(2004)の詳しい考察や感想はこちら。

リメイク『ゴースト・イン・ザ・シェル』(2017)


2017年にルパート・サンダース監督、スカーレット・ヨハンソン主演で実写リメイクされました。

多少オリジナルストーリーではありますが、基本的には原作のシーンやキャラクターが再現されています。

リメイク版の草薙素子は基本殴る蹴るで応戦し、義体使いやハッカーの凄腕感はありません。

ちなみに荒巻大輔役で、ビートたけしが出演。

やはり原作には敵わなかったのか、あまり評価は高くありません。

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)の主題歌・テーマ

草薙素子:ⓒShochiku Co., Ltd.

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)は、音楽の面でも独特で印象的なものでした。

本作の主題歌・テーマは『謡』というタイトル。

この主題歌・テーマは本作の楽曲を手がけた川上健次が作曲した曲で、日本の民謡をイメージさせながら、どこか怪しい響きも感じさせる不思議な音色の主題歌になっています。

不思議と聴き入ってしまう魅惑的な主題歌なので、ぜひ聴いてみてください。

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)の最後は? ラストシーンや結末を解説

草薙素子と人形使い:ⓒShochiku Co., Ltd.

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)の結末・ラストシーン

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)の結末で、義体が破壊されてしまった草薙素子は、バトーの家で目を覚まします。

その体はバトーが闇ルートで仕入れた少女の義体のものでした。

公安9課が襲撃事件をテロリストの犯行として発表したことなどを草薙素子に説明するバトー。

草薙素子は家を出ていき、都会の街が映されるというラストになりました。

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)の最後の解釈と考察

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)の最後で言う草薙素子のセリフが印象的でした。

「どこに行こうかしら?ネットは広大だわ」

これは未来を予言しているかのようなセリフで、まだパソコンが普及していない時代のセリフとは思えません。

そう遠くない未来に人間は電脳化され、「ネットの世界」に住むようになるのかもしれません。

つまり肉体をなくし、意識だけで生きていくのです。

物体のある都会の街を映したシーンと対極的なセリフは、それを示唆しているのではないでしょうか。

そう考えると、本作の奥深さを改めて感じます。

【レビュー】『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)の評価・評判

サイボーグ:ⓒShochiku Co., Ltd.

【つまらない?】低評価のレビュー

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)の低評価はどのようになっているのでしょうか。

映画のレビューサイトをまとめてみると、

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)の低評価レビュー
Filmarks:★★☆☆☆ 2.3
「内容がめちゃくちゃ難しかった」
映画.com:★★☆☆☆ 2.0
「テンポが悪く、意味不明な場面も多い。途中で眠くなる。しかも物語自体がひどく、到底楽しめるものではない」
Rotten Tomatoes(海外の評価):★★★☆☆ 3.0
「ストーリーが難しい」

という低評価レビューがありました。

「ストーリーが難しい」「内容が難しい」という低評価が目ちます。

確かに本作は哲学的であり、専門用語もあるため内容は難しくなっています。

そのため、意味不明な場面が多くなり、つまらないと感じてしまう人もいるのでしょう。

【面白い?】高評価のレビュー

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)の高評価はどのようになっているのでしょうか。

映画のレビューサイトをまとめてみると、

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)の高評価レビュー
Filmarks:★★★★☆ 4.0
「内容や映像が圧倒的に素晴らしい」
映画.com:★★★★☆ 4.0
「自分というものは何をもって自分とするのか、自分の意識は死んだ後どうなるのか、などなど内容が哲学的で考えさせられた」
Rotten Tomatoes(海外の評価):★★★★★ 5.0
「95年作でこの内容普通にすごい」

という高評価レビューがありました。

内容や映像が素晴らしいという高評価のレビューが多数!

また、「考えさせられる」というレビューも多くありました。

本作は映像が革新的であり、テーマが深い点が高く評価されたと言っていいでしょう。

日本の映画レビューサイト映画.comの点数は5点満点中3.9という高評価に。

低評価がほとんど見られない結果となりました。

海外の反応は?

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)は海外でも高い評価を得ました。

アメリカでビルボード誌のビデオ週間売上げ1位。

全世界でのビデオ・DVDの売上が130万本を超え。

この記録は日本映像ソフト史上初です。

ジェームズ・キャメロンの『アバター』(2009)やウォシャウスキー姉妹の『マトリックス』シリーズなどSF映画に大きな影響を与えたと言われています。

また、英エンパイア誌の「史上最高の外国語映画100本」の92位に選ばれました。

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)の総合評価:押井守監督の最高傑作!

草薙素子:ⓒShochiku Co., Ltd.

インパクトのある映像、哲学的なテーマで魅了した『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)。

押井守監督の最高傑作と評されるにふさわしい作品でした。

海外でも評価され、後世のSF作品に影響を与えたのも納得。

内容が難しい面もありますが、ぜひ一度は観ていただきたいアニメーション映画の傑作です。

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