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ブレードランナー_感想・考察

『ブレードランナー』(1982)は、人造人間レプリカントと警察に所属するレプリカント専門の捜査官ブレードランナーとの攻防を描いたSF映画です。

監督はリドリー・スコット。

本作はヒューゴー賞最優秀映像作品賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞などを受賞し、2018年度キネマ旬報では「1980年代外国映画ベスト・テン」で第1位に輝きました。

SF映画の金字塔と称される名作映画『ブレードランナー』(1982)について、感想・考察、意味不明と言われる理由やレプリカントの質問とはなにかを解説していきます!

【『ブレードランナー』(1982)の評価】

項目 評価 点数
知名度 ★★★★★ 100点
配役/キャスト ★★★★☆ 80点
ストーリー ★★★★☆ 80点
物語の抑揚 ★★★★☆ 80点
SF ★★★★★ 95点
傑作度 ★★★★★ 95点

目次

『ブレードランナー』(1982)の作品情報


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製作年 1982年
原題 Blade Runner
製作国 アメリカ
上映時間 116分
ジャンル SF
監督 リドリー・スコット
脚本 ハンプトン・ファンチャー/デヴィッド・ピープルズ
原作 『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』
主要キャスト ハリソン・フォード(リック・デッカード)

ルトガー・ハウアー(ロイ・バッティ)

ショーン・ヤング(レイチェル)

エドワード・ジェームズ・オルモス(ガフ)

『ブレードランナー』(1982)の概要

リック・デッカード:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.

タイレル社は、強靭な肉体と高い知能を持つレプリカントと呼ばれる人造人間をつくり出す。

ある日、取り調べ中にレプリカントが人間に重傷を負わせ、逃亡するという事件が発生。

レプリカント専門の捜査官であるブレードランナー、リック・デッカードは、レプリカントの開発者であるタイレル博士と秘書のレプリカントであるレイチェルと面会し、事件の捜査を開始する。

一方、レプリカントのロイ・バッティとリオンは、共にタイレル博士と面会するために行動を起こしていた。

捜査をしていたデッカードは、反抗したレプリカントの一味であるゾーラを発見し、射殺。

現場にブライアントとガフが訪れ、レイチェルがタイレル博士のもとを脱走したことを告げる。

レイチェルに心魅かれていたデッカードは……。

『ブレードランナー』(1982)のキャスト・登場人物(キャラクター)を紹介

デッカード:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.

ここでは『ブレードランナー』(1982)のメインキャスト・登場人物(キャラクター)を紹介していきます。

リック・デッカード(ハリソン・フォード)

リック・デッカード:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.

警察に所属するレプリカント専門の捜査官であるブレードランナー。

退職していたが、レプリカントが人間に反抗する事件が起こったため、復職し捜査に当たる。

レプリカントのリーダー、ロイ・バッティと死闘を繰り広げる。

演じたのは、『スター・ウォーズ』シリーズ、『インディ・ジョーンズ』シリーズでも有名なハリソン・フォードです。

ロイ・バッティ(ルトガー・ハウアー)

ロイ・バッティ:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.

人造人間であるレプリカントの反逆リーダー。

戦闘用のレプリカントであり、高い戦闘力を誇る。

ブレードランナーのデッカードと死闘を繰り広げる。

演じたのは、オランダの俳優ルトガー・ハウアーです。

レイチェル(ショーン・ヤング)

レイチェル:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.

タイレル社の秘書。

しかし、タイレル博士の姪の記憶を移植されているレプリカントである。

ブレードランナーのデッカードに心惹かれ、2人で逃亡する。

演じたのは、ショーン・ヤングです。

恋人へのストーカー行為による告訴やパーティー会場で警備員への暴行による逮捕などお騒がせ女優としても有名。

ガフ(エドワード・ジェームズ・オルモス)

ロサンゼルス市警の刑事。

日本語やハンガリー語などが混じり合ったクレオール言語を喋り、折り紙を得意としている。

デッカードを警部のブライアントに引き合わせた。

演じたのは、ゴールデングローブ賞とエミー賞受賞歴を持つ俳優、エドワード・ジェームズ・オルモスです。

『ブレードランナー』(1982)の感想と考察

デッカードとレイチェル:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.

『ブレードランナー』(1982)の感想

『ブレードランナー』(1982)は、SF映画の金字塔と呼ばれるSF映画であり、いくつもの魅力が存在します。

まず冒頭から圧巻のSFの世界観。

巨大ビルが乱立する都市に空飛ぶ車、闇に浮かぶ光の加減がSF映画ファンの心をくすぐり、映画の中に引き込んでいきます。

また、降りしきる酸性雨やほの暗く鬱的な面、日本テイストのアクセントが他のSF作品と一線を画しているのは間違いないでしょう。

本作はどちらかと言えば、エンターテインメント系ではなく、芸術系の映画に属するのではないでしょうか。

そのため内容は難しくはあるのですが、そこが本作の名作たる所以であるのだと思います。

レプリカントと呼ばれる人造人間との攻防を通し、人間とは何か、命とは何かを問う。

そんな壮大なテーマが本作にはあるように思います。

『ブレードランナー』(1982)は、後世のSF作品に影響を与えたのも頷ける、ただのSF作品ではないのです。

『ブレードランナー』(1982)の考察

人間とレプリカントの命に違いはあるのか? 人間とはなにか?

レプリカントは人間と違って命に制限があり、4年と決まっています。

そこから考察される人間とはなにか?

人間には命の制限がありません。

もちろん平均寿命というある程度の年数は予測できますが、基本的に人間はいつ死ぬのか分からないものです。

分からないからこそ、命はいつか終わりを迎えることを意識しなくてはいけないのではないでしょうか。

限りある命をどう使うのかを本作では問うたのだと思います。

また、SF的な観点から考察すると、人間も何者かによって生み出されたのではないかという気がします。

それを「神」と呼ぶのかもしれませんが。

もしかしたら人間も作られた記憶を埋め込まれ、地球で奴隷として働くために生み出されたのではないでしょうか。

人間こそ実はレプリカントのような奴隷だったとしたら……。

人間ではなくても、自分自身がレプリカントのような奴隷だったとしたら……。

本作には人間創生の秘密が隠されているのかもしれません。

リドリー・スコット監督が伝えたかったこと、本作の主題とはなにか?

『ブレードランナー』(1982)でリドリー・スコット監督が伝えたかったのは、「運命に抵抗する」ことだったのではないかと思います。

レプリカントは寿命が4年と定められ、人間の奴隷として生きなければならないという運命でしたが、彼らは反旗を翻し、人間に抵抗を始めました。

私たちは人生(運命)に困難や障壁があると、何かと理由をつけて諦めてしまうことが多いのではないかと思います。

しかし、そこで諦めず、レプリカントが定められた運命に抗ったように、我々も運命に抵抗してみてはどうかと訴えてくるように感じるのです。

一方、ブレードランナーであるデッカードはレプリカントであるレイチェルを愛し、逃亡しました。

人間は人間を愛するのが常識であり、これも運命の抵抗だと言えます。

常識や運命にとらわれず、自分の思った通りに精一杯生きていけ。

そんな力強いメッセージが本作の主題にはあると思います。

『ブレードランナー』(1982)の原題・タイトルの意味とは?

ロサンゼルスの屋台:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.

『ブレードランナー』(1982)の原題・タイトルになっている「ブレードランナー」ですが、実は原作には登場しない映画オリジナル用語です(レプリカントも)。

「ブレードランナー」という名称は、医師であり、SF作家だったアラン・E・ナースの小説『The Bladerunner』(1974年)で登場。

「非合法医療器具(blade)の運び屋(runner)」という意味で使われます。

『ブレードランナー』(1982)の原作や元ネタとは? 映画版との比較

2019年のロサンゼルス:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.

『ブレードランナー』(1982)の原作と元ネタ

『ブレードランナー』(1982)の原作は、フィリップ・K・ディックのSF小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』。

1998年にSF・ファンタジー作品を対象にした文学賞であるローカス賞を受賞。

日本語訳版は1969年に浅倉久志の訳でハヤカワ・SF・シリーズから刊行され、1977年にハヤカワSF文庫に収められました。

ちなみにフィリップ・K・ディックのSF小説は、『トータル・リコール』(1990)や『マイノリティ・リポート』(2002)の原作にもなっています。

【比較】『ブレードランナー』(1982)の原作と映画版の違いは?

映画版ではデッカードの妻であるイーランは出てきませんし、ロボット羊を飼っていません。

反逆レプリカントのリーダー、ロイ・バッティが原作ではそれほど重要なキャラクターではなく、デッカードが賞金稼ぎを目的としている点が大きな違いと言えるでしょう。

また、原作ではレプリカントではなく、アンドロイドという名称が使われています。

レプリカントはクローン技術の「レプリケーション(細胞複製)」という用語からきているそう。

『ブレードランナー』(1982)に登場するレプリカントとはなにものなのか?特徴や見分け方を解説

レイチェル:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.

レプリカントとは?

レプリカントとは、宇宙開拓の前線で過酷な奴隷労働や戦闘を目的にタイレル社がつくり出した人造人間。

強靭な肉体と高い知能を持っており、外見や言葉遣いは人間と全く変わりません。

感情を身に付けることを防ぐため、ネクサス6型には4年の寿命制限という安全装置が加えられました。

精神的特徴として、共感能力の不足があります。

レプリカントの見分け方

レプリカントは、外見だけでは人間と見分けがつきません。

そこで、特殊な装置を使い、他者への共感の度合いを測定するテスト「フォークト=カンプフ感情移入度測定法」によって判別していきます。

試験者が感情を刺激する質問をし、相手の呼吸、心拍数、赤面反応、目の動きを測定。

感情移入の度合いを測り、20~30問の質問をすれば、レプリカントかどうか判別可能となります。

登場するレプリカント

『ブレードランナー』(1982)に登場するレプリカントは、全部で5体。

  1. 戦闘用レプリカントでリーダーのロイ・バッティ
  2. 慰安用レプリカントのプリス・ストラットン
  3. 労働用レプリカントのリオン・コワルスキー
  4. 女性レプリカント(ダンサー)のゾーラ・サロメ。
  5. タイレル博士の秘書のレイチェル。

以上の5体です。

なぜ『ブレードランナー』(1982)はSF映画の不朽の名作と言われるのか?

リック・デッカード:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.

『ブレードランナー』(1982)がSF映画の不朽の名作と言われる理由は時代背景が絡んでいるからでしょう。

本作が公開された1982年は、スティーブン・スピルバーグ監督の名作『E.T.』(1982)が大ヒットし、どちらかと言えば、明るく子供でも楽しめる大衆向きの作品が好まれました。

その中で『ブレードランナー』(1982)は、難解なテーマ、ほの暗く鬱的な面、日本テイストのアクセントを取り入れた今までにないSF作品であり、大人向けの作品。

結果的に興行収入は振るいませんでしたが、その斬新さが映画ファンの心をくすぐり、不朽の名作と称されるまでになったのです。

また、1980年代とは思えないSF感あふれる映像美や空飛ぶ車などの未来を思わせる描写、レプリカントと言われる人造人間を登場させた点も評価されている理由でしょう。

本作は後世のSF作品に大きな影響を与えました。

『ブレードランナー』(1982)の疑問点・伏線や繋がりを解説

J・F・セバスチャン:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.

『ブレードランナー』(1982)の舞台・時代設定とは?

『ブレードランナー』(1982)の舞台・時代設定は、2019年のロサンゼルス。

環境破壊により人類の大半は宇宙の植民地(オフワールド)に移住し、酸性雨が降りそそぐ都心部(地球)では僅かばかりの人々がひしめき合って暮らしています。

レプリカントの目的とは?反乱を起こした理由を解説

レプリカントが造られた理由・生まれた意味とは?

レプリカントが造られた理由・生まれた意味は、宇宙開拓の前線で奴隷労働や戦闘に従事させるためです。

レプリカントは天才科学者タイレル博士により開発され、タイレル社で造られました。

人間の代わりに危険な作業、過酷な労働を強いられていたのです。

なぜレプリカントは反乱を起こしたのか?

レプリカントが反乱を起こした理由は、自分たちの定められた運命に抗うためです。

レプリカントは4年という短い寿命を伸ばすようタイレル博士に依頼するため、人間に反乱を起こしました。

人造人間ではありますが、とても人間らしい理由であったのです。

ロイ・バッティがデッカードを救った理由を解説

本作のクライマックスで絶体絶命のデッカードをロイ・バッティが救うシーンがあります。

ロイ・バッティがデッカードを救った理由は、寿命に直面する中で、感情が芽生え共感能力が高まったからではないでしょうか。

ロイ・バッティは、相手も自分と同じように命があり、大切にするべきであることが分かったのだと思います。

他に考えられるのは、ロイ・バッティは最期に自分が見てきたものを教えたかったのではないでしょうか。

実際、彼はデッカードを救った後、自分が見てきたものを語りました。

死を覚悟する中で、自分は確かに生きたことを伝えたかったのかもしれません。

そもそもデッカードはレプリカントなのか?正体を解説

「そもそもデッカードはレプリカントなのか?」という考察は、ファンの間で熱い議論が交わされています。

そもそもデッカードはレプリカントなのでしょうか。

彼がレプリカントであると断定できるシーンはありません。

個人的にデッカードはレプリカントではないと思います。

その根拠は、ロイ・バッティやリオンらのレプリカントと比べて行動や所作があまりにも人間的過ぎるし、ロイ・バッティがデッカードを救い出した後、デッカードに向かって「お前ら人間」と呼んでいます。

もしデッカードがレプリカントであるなら、同胞だと気づき、「お前ら人間」なんて呼ばないのではないでしょうか。

それに、レプリカントがレプリカントを取り締まるのは、少しおかしい気もします(続編ではレプリカントがレプリカントを取り締まりますが)。

もちろんこの説にも反論はあるでしょう。

「そもそもデッカードはレプリカントなのか?」という考察は、これからも続いていくのではないかと思います。

リドリー・スコット監督は「デッカードはレプリカント」だと公言しているそうですが……。

レプリカントと人間の違いとはなにかを解説

レプリカントと人間の違いは、ほとんどありません。

外見や言葉遣いは人間と同じ。

レプリカントと人間の違いは、寿命が定められているか、共感能力があるか、の違いしか明らかになっていません。

観念的なことを言えば、レプリカントは生まれて来た目的(意味)がはっきりしているのに対し、人間ははっきりしていないことではないでしょうか。

レプリカントが生まれた意味は、宇宙開拓の前線で奴隷労働や戦闘に従事させるため。

一方、人間は「なぜ生まれてきたのか」「なぜ生きているのか」なんて映画や小説のテーマになったり、個々で考えたりします。

レプリカントはそんなこと考えないのではないでしょうか。

言い換えれば、レプリカントは不自由であり、人間は自由であると言えるでしょう。

6人目のレプリカントとはなにかを解説

ミスの中で生まれたものとして有名なのが「6人目のレプリカントとは?」という問題。

警部のブライアントは、地球に来たレプリカントは「男3人、女3人の計6名」であり、「うち1名は既に死亡している」と説明しました。

ということは、残り5名となるはずなのですが、ブライアントは「4名が潜伏中」と言い、劇中でも4名(ロイ・バッティ、リオン、ゾーラ、プリス)しか登場しません。

実は、脚本では5人目のレプリカント、ホッジと6人目のメアリーが登場していたのですが、予算の都合で撮影されなかったのです。

しかし、台詞を変えなかったため、ブライアントの説明に矛盾が生じる結果になり、「6人目のレプリカントとは?」という問題が発生したのです。

なぜ『ブレードランナー』(1982)が難しい・意味不明と言わるのかを解説

『ブレードランナー』(1982)が難しい・意味不明と言わる理由は、そもそもの世界観が難しいからでしょう。

ブレードランナーとは何か、レプリカントとは何かという一番重要な部分が分かりづらいし、「どうしてそのような行動をとるのか」という行動理由も分かりづらいのです。

ブレードランナーとレプリカントの見分けがつかないというのも、本作を難しくさせている一因ではないでしょうか。

基本的にSF作品というのは、独自の世界観が構築されているため、その世界観を理解していないと難しく感じてしまうもの。

本作は独自の世界観がある上に、「人間とは何か」といった壮大なテーマがあるため難しいのだと考えられます。

続編『ブレードランナー 2049』への伏線やつながりを解説

続編『ブレードランナー 2049』(2017)は、『ブレードランナー』(1982)の30年後、2049年を描きます。

続編へのつながりは、ラストで逃亡したデッカードとレイチェルがその後どうなったのか。

続編『ブレードランナー 2049』(2017)の主人公はデッカードではなく、Kというブレードランナー。

旧型のレプリカントを「解任(抹殺)」する職務に就くネクサス9型レプリカントです。

『ブレードランナー』(1982)の続編である『ブレードランナー 2049』の考察・解説が知りたい方はこちら。

『ブレードランナー』(1982)は続編の他にも5つのバージョンがある?ラストの違いを解説

ロイ・バッティ:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.

ディレクターズ・カット版(最終版)【1992年】

『ブレードランナー』(1982)は続編の他にも5つのバージョンが存在します。

5つのバージョン一覧にしてみました。

『ブレードランナー』5つのバージョン

・1982年:リサーチ試写版(ワークプリント)

・1982年:オリジナル劇場公開版

・1982年:完全版(インターナショナル版)

・1992年:ディレクターズ・カット版(最終版)

・2007年:ファイナル・カット版

ディレクターズ・カット版ができるまでは、デッカードがレイチェルを連れてアパートを出て逃避行するというラストでした。

しかし、ディレクターズ・カット版では、劇場版で追加されていたエンディングなどはなくなり、デッカードが見る「ユニコーンの白昼夢」のシーンが追加。

アパートの玄関先で、デッカードがユニコーンの折り紙を拾うシーンがありますが、それだけだと折り紙が得意なガフが来ていたことが分かるのみ。

ただ、なぜユニコーンの折り紙なのか釈然としなかったのですが、「ユニコーンの白昼夢」のシーンが追加されたことで、デッカード=レプリカント説が浮上したのです。

デッカードは、実はレプリカントであり、外部の人間に記憶を埋め込まれていた。

記憶を埋め込まれていたからガフはデッカードの思考(頭の中)が分かっている、つまり、ユニコーンの夢を見ていたことが分かっていた。

だからガフはユニコーンの折り紙を残し、デッカードが暗にレプリカントであることを伝えたのではないか、とファンの間では解釈されているのです。

ちなみにデッカードが見たユニコーンの走る夢は、夢占いだと「焦りの気持ちを抱いている」ことを意味するのだそう。

【どれを観ればいい?】『ブレードランナー』を観るなら「ファイナル・カット版」がおすすめ

5つのバージョンがある『ブレードランナー』。

結局どれを観たらいいの?ということなのですが、観るなら「ファイナル・カット版」がおすすめです。

なぜなら、ファイナル・カット版は、リドリー・スコット監督が本当に作りたかった完成形であり、ファイナルバージョンであるから。

映画公開25周年を記念し、集大成として製作された作品でもあります。

いくつかのシーンの追加、さらに細かな修正がされており、VFXシーンがより高精度で鮮明な映像にもなっています。

観るなら完成形と言えるファイナル・カット版を観ましょう。

『ブレードランナー』(1982)の最後は? ラストシーンや結末を解説

レイチェル:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.

『ブレードランナー』(1982)の結末・ラストシーン

事件が解決して自分のアパートに戻ったデッカードは、中に入り眠っていたレイチェルとキスを交わします。

レイチェルを連れ、用心しながらアパートを出たデッカードは、玄関先にユニコーンの折り紙が置かれていたのを見つけ、手に取りました。

それはガフがアパートに来ていたことを意味するものだったのです。

デッカードとレイチェルはエレベーターに乗り込み、扉が閉まるというラストになりました。

劇場公開版ではこの後明るい陽射しの風景の中、車を走らせるデッカードとレイチェルのシーンがあり、デッカードの「タイレル社の連中は知らない。レイチェルが他のレプリカントのように寿命が短くないということを」というモノローグが入ります)

『ブレードランナー』(1982)の最後の解釈と考察

劇場公開版とファイナル・カット版で異なるラスト。

ディレクターズ・カット版とファイナル・カット版では、リドリー・スコット監督の意図していなかったラストだったこともあり、ハッピーエンドの逃避行シーンはすべてカットされました。

確かに作品の雰囲気からして、ハッピーエンドは似つかわしくないかもしれません。

愛し合うデッカードとレイチェルがこの先どうなるのか。

観客にその後を予想させるラストのほうが『ブレードランナー』らしいのではないかと思います。

『ブレードランナー』(1982)のその後は?

『ブレードランナー』(1982)のその後は、続編の『ブレードランナー 2049』(2017)で語られます。

愛し合うデッカードとレイチェルが一体どうなったのか。

そして、『ブレードランナー』(1982)の30年後の未来とは。

気になる方はぜひ続編を観てみましょう!

【レビュー】『ブレードランナー』(1982)の評価・評判

リック・デッカード:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.

【つまらない?】低評価のレビュー

『ブレードランナー』(1982)の低評価はどのようになっているのでしょうか。

映画のレビューサイトをまとめてみると、

『ブレードランナー』(1982)の低評価レビュー
Filmarks:★☆☆☆☆ 1.0
「相変わらず、理解不能のストーリー。レプりカントと人間がどういう関係での内容なのか、常人では解りかねる」
映画.com:★★☆☆☆ 2.0
「ディストピアだかフィルム・ノワールだか知らないが、観た後に何が言いたいのかわからないものは共感できない」
Rotten Tomatoes(海外の評価):★★☆☆☆ 2.0
「終始何にも盛り上がらず、正直なぜ評価が高いのかわからなかった」

という低評価レビューがありました。

「理解不明」「何が言いたいのか分からない」というレビューが多いです。

確かに本作は難しい面もあり、全体を通して盛り上がりに欠ける点もあるので、つまらなく感じてしまうのでしょう。

少し暗い映画でもありますし、誰もが楽しめる作品とは言えません。

【面白い?】高評価のレビュー

『ブレードランナー』(1982)の高評価はどのようになっているのでしょうか。

映画のレビューサイトをまとめてみると、

『ブレードランナー』(1982)の高評価レビュー
Filmarks:★★★★☆ 4.5
「映像センス、SFセンス、美的センス…いずれもリドリー・スコットの作品の中でも随一」
映画.com:★★★★☆ 4.0
「他に類を見ないディストピア的未来世界のスタンダードを提示したという意味で、やはり不朽の名作だと再確認」
Rotten Tomatoes(海外の評価):★★★★★ 5.0
「未来を描きながらどこか荒廃した世界観や考察の余地を残しながらの切ないラストはやはり名作」

という高評価レビューがありました。

やはり「不朽の名作」という呼び声が高いです。

映像美や未来世界、人間とレプリカントの関係など評価が高く、リドリー・スコットを称賛するレビューもありました。

大衆向けな作品ではありませんが、好きな人にはハマる映画と言えるでしょう。

日本の映画レビューサイト映画.comの点数は5点満点中3.8という高評価になりました。

『ブレードランナー』(1982)の総合評価:SF映画の金字塔!

リック・デッカード:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.

圧倒的なSFの世界で魅了した『ブレードランナー』(1982)。

内容は難しく、暗い雰囲気のある作品なため大衆向けではありませんが、ぜひ一度は観ていただきたい作品。

巨大ビルが乱立する都市に空飛ぶ車、闇に浮かぶ光の加減など一見の価値ありです。

そして、本作を観たらぜひ続編の『ブレードランナー 2049』(2017)も観てみましょう!

本作の他にも本当に面白いSF映画を人気おすすめランキングとして紹介しているので、併せて読んでみてください。

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