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家族愛に泣ける映画『ワンダー 君は太陽』(2017)は実話? 原作やモデルの解説と内容の考察【あらすじ、感想、ネタバレあり】

『ワンダー 君は太陽』(2017)は、遺伝子が原因で生まれつき顔が変形している障害をもった少年オギーと家族、友達を描いたヒューマンドラマ映画です。

見た目のハンディキャップを背負いながらも、静かな強さで家族や友達を良い方向へ変えていったオギーの姿に感動。

世界中を涙で包み、興行収入320憶円超えの大ヒットを記録した『ワンダー 君は太陽』(2017)について、あらすじと感想、作品の魅力をネタバレを交えて紹介していきます!

『ワンダー 君は太陽』(2017)の作品情報


ワンダー 君は太陽(吹替版)

作品情報

原題:Wonder
公開年:2017年
製作国:アメリカ
上映時間:113分
ジャンル:ヒューマンドラマ

監督とキャスト

監督:スティーブン・チョボスキー
代表作:『ウォールフラワー』(2013)

出演者:ジェイコブ・トレンブレイ/吹替:加藤央睦 (オーガスト・プルマン )
代表作:『ルーム』(2015)『グッド・ボーイズ』(2019)

出演者:ジュリア・ロバーツ/吹替:深見梨加(イザベル・プルマン)
代表作:『ノッティングヒルの恋人』(1999)『オーシャンズ』シリーズ

出演者:オーウェン・ウィルソン/吹替:森川智之(ネート・プルマン)
代表作:『ナイト ミュージアム』シリーズ『カーズ』シリーズ

『ワンダー 君は太陽』(2017)のあらすじ

オギーとイザベル:ⓒライオンズゲート

オーガスト・プルマン(オギー)は、生まれつき顔が変形している障害をもっていた。

小さい時から母のイザベルと自宅で勉強をしてきたオギーであったが、小学5年生になって初めて学校へ通うことになる。

同級生の3人から学校案内され、実際に学校へ通うことになったオギー。

しかし、オギーの人と違う外見が原因で、クラスメイトから差別や偏見、いじめを受けるようになり、オギーはふさぎこむようになっていく。

そんな中、クラスメイトのジャックと距離を縮めていくオギーであったが……。

泣ける名作!『ワンダー 君は太陽』(2017)の感想と考察

オギーと友達:ⓒライオンズゲート

強く生きるオギーに感動

『ワンダー 君は太陽』(2017)は、心地よい感動で胸がいっぱいになるヒューマンドラマです。

では、なぜ感動できるかというと主人公オギーが強く生きていく姿に胸を打たれるから。

主人公である少年のオギーは、遺伝子が原因で生まれつき顔が変形しているという障害をもって生まれてきました。

やはり人と違った外見はイジメや差別の標的となりやすく、オギーもクラスメイトから外見のことでからかわれ、ひどいイジメを受けてしまいます。

それでも学校に行き続け、やがて何人も友達ができるオギーの姿に感動せずにはいられません。

オギーがそこまでできたのは、彼に自分を受け入れる強い心があったからこそ。

自分の魅力(短所も含めて)を分かってくれる人がきっといるということを本作は教えてくれました。

オギーのようにたくましく生きていきたいと思うようになります。

オギーを支える家族愛

『ワンダー 君は太陽』(2017)はオギーの物語でもありますが、オギーを支える家族の物語でもあります。

両親と姉がいる4人家族のオギー。

オギーに障害があること以外はどこにでもいる普通の家族です。

オギーが学校に通えて普通の生活が送れるのは、もちろんオギーに強い心があるのは間違いないのですが、それ以外にも家族の愛があったからでしょう。

この家族は本当に良い家族!

これは想像することしかできませんが、障害をもつ子供を育てるのはかなり労力が必要となるのではないでしょうか。

そんな苦労は微塵も感じさせず、いつも明るく励ましてくれる両親、優しく見守ってくれる姉と愛犬。

本作が感動できるのもこの家族愛があるからです。

【ネタバレあり】『ワンダー 君は太陽』(2017)は実話? 原作や元ネタを紹介

オギーと家族:ⓒライオンズゲート

『ワンダー 君は太陽』(2017)には原作があります。

R・J・パラシオが2012年に発表し、全世界で800万部以上のセールスを上げた小説『ワンダー』が原作。

ちなみに原作となった小説はフィクションであり、実話ではありません。

モデルとした人物はいるかもしれませんが、具体的に明言はなされていないです。

主人公となるオーガスト・プルマン(オギー)ですが、彼は遺伝子の問題で生まれつき顔が変形している障害をもって生まれてきます。

その病名というのが、トリーチャー・コリンズ症候群という病気。

トリーチャー・コリンズ症候群(TCS)は頬骨と下顎骨の形成不全、外耳奇形、下眼瞼欠損(亀裂)、下睫毛欠損、毛髪位異常(耳介前方の毛髪が頬まで生える)を 特徴とする 。患者の約40%~50%は耳小骨異常(耳小骨の硬化、形成不全や欠損)および中耳腔の形成不全による伝音性難聴を有する。内耳構造は通常正常である。この他、 より頻度の低い奇形として、 口唇裂を伴うあるいは伴わない口蓋裂、片側あるいは両側の後鼻孔狭窄/閉鎖がある。

GeneReviewsJapan より

トリーチャー・コリンズ症候群の原因は遺伝子の突然変異で、5万人に1人と言われています。

この病気をもった人たちは大きく異なる外見(見た目の問題)が、理由で就職や恋愛にハンディキャップをもってしまうだけでなく、イジメや暴言を吐かれてしまうとのこと。

日本で有名な方だと石田祐貴さんという方がいらっしゃるので、気になる方はぜひ調べてみてください。

『ワンダー 君は太陽』(2017)の登場人物と役を演じた出演者を紹介

オギー:ⓒライオンズゲート

ここでは『ワンダー 君は太陽』(2017)の主要な登場人物を紹介していきます。

オーガスト・プルマン(オギー):ジェイコブ・トレンブレイ

トリーチャー・コリンズ症候群という先天性の病気で顔が変形してしまっている少年。

小さい頃から母のイザベルと自宅学習をしていたが、学校に通うようになる。

演じたのはトロント国際映画祭で観客賞を受賞した『ルーム』(2015)にも出演していたジェイコブ・トレンブレイ。

難しい役柄を見事に演じ、数々の映画賞の若手俳優賞にノミネートされました。

イザベル・プルマン:ジュリア・ロバーツ

オギーの母親。

小さい頃からオギーと自宅学習をするなど、先天性の病気をもった息子を懸命に支える。

演じたのは『プリティ・ウーマン』(1990)『ノッティングヒルの恋人』(1999)『オーシャンズ』シリーズなど、数々の名作映画に出演してきたジュリア・ロバーツ。

本作では息子を支える優しい母親役を好演しました。

ネート・プルマン:オーウェン・ウィルソン

オギーの父親。

妻のイザベルと共にオギーを支える子煩悩な父親。

オギーを励ましたり勇気づけたりする。

演じたのは声優や脚本家としても活躍するオーウェン・ウィルソン。

息子を愛する父親役を演じました。

オリヴィア(ヴィア)・プルマン:イザベラ・ヴィドヴィッチ

オギーの姉。

弟が大好きで弟想いの優しさをもつ。

ひょんなことから学校では演劇部に所属することに。

演じたのはイザベラ・ヴィドヴィッチという若手女優。

まだ出演作品は少ないですが、これからに期待の女優です。

【ネタバレあり】『ワンダー 君は太陽』(2017)の最後は? ラストシーンや結末を解説

イザベルとネート:ⓒライオンズゲート

『ワンダー 君は太陽』(2017)の最後は、オギーが表彰され、壇上にあがって生徒や先生、友達、家族から祝福されるという感動のラストになっています。

その時にナレーションとして語られるのが、ブラウン先生の格言。

人をいたわれ

みんなも闘ってる

相手を知りたかったら

やることは1つ

よく見ること

映画の最後にこの格言を聞くと、とても胸に響いてきます。

よく見ること、とは相手の本質を見抜きなさいということなのでしょう。

外見で人を判断しないことはもちろん、肩書きや学歴など目には見えない部分をよく見ること。

オギーの友達、先生、家族がオギーという人間をよく見たように。

そうすれば、もっと充実し、信頼できる人間関係が築けていけるはずです。

【レビュー】『ワンダー 君は太陽』(2017)の評価・評判

オギーとイザベル:ⓒライオンズゲート

『ワンダー 君は太陽』(2017)はどのような評価がなされているのでしょうか。

映画レビューサイトでのレビューをいくつかまとめると、

・「すべての人が平等に生きていける社会ができたらいいなと強く思った一作である」
・「いつ見ても大事なことに気づかせてくれる映画だと思う」
・「いつも明るく前向きに生きていこうと思わせてくれる映画だと思う」

など、絶賛のレビュー多数!

日本のレビューサイトの点数は5点満点中4.2という高評価に。

このようにレビューや批評家から絶賛されていますが、オギーと同じ、トリーチャー・コリンズ症候群をもつ方々からは批判されていることも事実です。

確かに現実は映画のように感動できるほど甘くはなく、厳しいのかもしれませんし、障害をテーマにして涙を誘うというのは許しがたいのかもしれません。

批判の声が上がるのも納得。

しかし、トリーチャー・コリンズ症候群という病気を知るきっかけや、この病気を理解するにはとても良い映画であると思います。

『ワンダー 君は太陽』(2017)のまとめ

オギーとジャック:ⓒライオンズゲート

心地良い感動を与えてくれた『ワンダー 君は太陽』(2017)。

家族や友達の大切さ、そして人をよく見ることの大切さも教えてくれました。

一部批判の声はありますが、素敵な映画。

本作をきっかけにして、トリーチャー・コリンズ症候群の理解が深まり、この病気によるイジメや差別のない世界になって欲しいと願うばかりです。

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