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マンマ・ミーア_感想・考察

『マンマ・ミーア!』(2008)は、"観ると元気が出る映画"のベスト10に必ず入る作品です!

続編があるため本作は『マンマ・ミーア1』ということになります。

最近では「応援上映」や「爆音上映」でも上映され、世代を超えて愛され続けています。

批評家には賛否があった本作ですが、興行収入は6億680万ドルと、イギリスでは『タイタニック』を超える大ヒットとなりました。

ABBAのポップな音楽によって、無理やりにでも元気にさせてくれるパワフルミュージカル作品の魅力を、ネタバレを交えて解説していきます。

【『マンマ・ミーア!』(2008)の評価】

項目 評価 点数
知名度 ★★★★★ 100点
配役/キャスト ★★★★☆ 95点
ストーリー ★★★☆☆ 50点
物語の抑揚 ★★★★★ 75点
ミュージカル性 ★★★★☆ 100点
楽曲 ★★★★★ 100点

『マンマ・ミーア!』(2008)の作品情報


マンマ・ミーア! (吹替版)

製作年 2008年
原題 Mamma Mia!
製作国 イギリス、アメリカ
上映時間 108分
ジャンル コメディ、恋愛、ミュージカル
監督 フィリダ・ロイド
脚本 キャサリン・ジョンソン
主要キャスト アマンダ・サイフリッド(ソフィ・シェリダン)

メリル・ストリープ(ドナ・シェリダン)

ピアース・ブロスナン(サム・カーマイケル)

コリン・ファース(ハリー・ブライト)

ステラン・スカルスガルド(ビル・アンダーソン)

ジュリー・ウォルターズ(ロージー・マリガン)

クリスティーン・バランスキー(ターニャ)

ドミニク・クーパー(スカイ)

『マンマ・ミーア!』(2008)の概要

© 2008 - Universal Pictures

舞台はギリシャのカロカイリ島のホテル。

ホテルのオーナー、ドナの娘ソフィは、結婚式を翌日に控えていた。

シングルマザーの母親ドナは、ソフィの父親が誰なのか教えてくれない。

心にぽっかり空いた穴を埋めてくれるのではないかと、ソフィはドナの日記を盗み読んで、3人の父親候補を見つけ出す。

母親に内緒で、3人をドナの名前で結婚式に招待したソフィ。

現れた3人の中で誰が父親なのか分からない中、3人が3人とも「ヴァージンロードを一緒に歩く」と言い出し......

父親とヴァージンロードを歩きたいというソフィの願いは叶うのか!?

『マンマ・ミーア!』(2008)の感想と考察

© 2008 - Universal Pictures

『マンマ・ミーア!』(2008)の感想

『マンマ・ミーア!』(2018)は最高に楽しいミュージカル映画です!

本作の伝えたい事は「ただ人生を楽しんで!」ということだと思います。

筆者にとって映画を観るということは「知らない世界を見る」、「観終わって何か自分を変えたいと思う」などの、成長する体験であるべきだと思っていました。

そんな頭でっかちな私に、本作は「何も考えずにただ楽しむ映画があっていいんだ」と教えてくれた作品です。

ストーリーが突飛で展開についていけない人も、ドナは奔放すぎると驚く人もいるかもしれません。

しかし本作は頭を空っぽにして、楽しいABBAの音楽や美しい風景、そこに生きる人たちを、ただ楽しむだけでいいんです!

本作の元となったミュージカル版はABBAの音楽を使うことを目的としていたので、ストーリーは二の次です。

音楽に合わせて無理やりストーリーをつなげているのですから、物語はあってないようなもの。

だから純粋に映像と音楽を楽しむことができるのです。

ソフィはキラキラした天使みたいなかわいい子で、好奇心旺盛で歌も抜群にうまい。

母親からの愛情を一身に受けて育ったんだと分かります。

主演のアマンダ・セイフライドの大きなキラキラした目に、目も心も奪われます。

しかしなぜでしょうか、最後には「ドナ&ザ・ダイナモスをもっと見せてくれ!」と願う自分がいるのです。

ドナやロージー、ターニャが周りを気にすることなく、自分たちのために歌って踊る姿を見て、観客自身が自分を開放できるような気分になるからかもしれません。

本作の感想の結論は、心のデトックス効果抜群な最高にハッピーな作品であるということです。

『マンマ・ミーア!』(2008)の考察

© 2008 - Universal Pictures

『マンマ・ミーア!』(2008)は楽曲はもちろん素晴らしいのですが、「母と娘の絆」を感じられる作品でもあります。

結婚前夜の娘が自立し、巣立つことに対する母親の気持ちを「スリッピング・スルー・マイ・フィンガーズ」でドナがしっとり歌い上げる姿は感動的で、母娘で鑑賞する人が多かったことも頷けます。

以下、サイトから「スリッピング・スルー・マイ・フィンガーズ」の和訳を引用しました。

通学カバンを手に 早朝に出かけるくあの子
手を振っているわ 無邪気な笑顔で一心に
見送り私はまた いつもの悲しみに襲われて
しばらくは腰を掛けずにはいられない
あの子の世界に入りきれぬまま
一緒に笑い合う そんな時がいとおしい
おかしくて ちっちゃな女の子
私の指の間をすり抜けていく
どんなにつかもうとしても
温もりは手元から消えていく
あの子の考えることが
ようやく分かったと思うたびに
もう成長している子
私の指の間をすり抜けていく

筆者はメリル・ストリープは、顔を見ただけで"演技派"という言葉が頭に浮かんで苦手でした。

しかし本作を観て印象がガラリと変わりました。

内容を酷評されようと、本作での「娘を思う母の気持ち」や「愛する人との再会」を、母であり、女である一人の女性として見事に表情を変えて演じています

『マンマ・ミーア!』(2008)の原題・タイトルの意味とは?

© 2008 - Universal Pictures

『マンマ・ミーア!』(2008)の原題・言葉の意味とは?

イタリア語で「マンマ・ミーア」を直訳すると「私のお母さん」という意味になります。

それ以外にも「なんてこった!」「おやまあ!」という意味もあるようで、本作のタイトルはこちらの意味ですね。

英語で言う「オー・マイ・ゴッド」と同じように使われるそう。

3人の父親候補が一斉に現れるという状況は、ドナにとってまさに「マンマ・ミーア!」そのものです。

なぜ『マンマ・ミーア!』(2008)というタイトルなのか?

『マンマ・ミーア!』(2008)というタイトルなのはなぜでしょう。

本作の本筋は、父親を知らない娘が、3人の父親候補を結婚式に呼んで、本当の父親とヴァージンロードを歩きたいという夢を叶えるという物語です。

しかし自分のことを知らない彼らに全てを明かすわけにはいかず、母親に黙って、母親の名前を使って3人を呼び出すのです。

何も知らない母親は、かつての恋人たちが一斉に現れて大パニックになります。

その時に流れる曲がABBAの超有名な「マンマ・ミーア」なのです。

「なんてことなの?!」というドナのかつて抱いたドキドキする恋心や、今さらなぜ?という気持ちがここで爆発するのです。

この曲が流れて、ドナが歌い始めたときに「あれ?この映画の主役って娘じゃなくてお母さん?」ということに観客は気づき始めます。

『マンマ・ミーア!』(2008)は元はミュージカル?映画版との比較

© 2008 - Universal Pictures

『マンマ・ミーア!』(2008)は、ブロードウェイミュージカル作品の映画化です。

ブロードウェイで14年間のロングランとなった伝説的作品です。

他にロングランになった作品は「オペラ座の怪人」や「キャッツ」、「シカゴ」などで知られています。

そうそうたる作品で、全て映画化されています。

しかしブロードウェイの「マンマ・ミーア」は、観客が一緒に歌ったり踊ったりできるシーンがあるようです!

観客と舞台が一体になる特別な空間を演出しています。

『マンマ・ミーア!』(2008)の魅力的な楽曲・挿入歌・主題歌を解説

© 2008 - Universal Pictures

『マンマ・ミーア!』(2008)は素晴らしく楽しいミュージカルで、みんなに勧めたくなる作品です。

なんといっても本作はABBAの名曲が全編にふんだんに散りばめられており、聴くだけで自然と踊りだしたくなるようなメロディに心が解放されていきます

筆者は本作を鑑賞した後すぐにサウンドトラックを購入しました。

ABBA世代ではありませんが、どれだけ月日が流れても色あせない音楽に感動したことを覚えています。

以下サントラ収録曲をまとめました。

『マンマ・ミーア!』(2008)サントラ収録曲

1 ハニー、ハニー / アマンダ・セイフライド
2 マネー、マネー、マネー / メリル・ストリープ
3 マンマ・ミーア / メリル・ストリープ
4 ダンシング・クィーン / メリル・ストリープ
5 アワ・ラスト・サマー / アマンダ・セイフライド、コリン・ファース
6 レイ・オール・ユア・ラヴ / アマンダ・セイフライド
7 スーパー・トゥルーパー / メリル・ストリープ、ジュリー・ウォルターズ、クリスティーン・バランスキ
8 ギミー!ギミー!ギミー! / アマンダ・セイフライド
9 きらめきの序曲 / アマンダ・セイフライド
10 ヴーレ・ヴー / キャスト・オブ・マンマ・ミーア・ザ・ムーヴィー
11 SOS / メリル・ストリープ
12 ダズ・ユア・マザー・ノウ / クリスティーン・バランスキー
13 スリッピング・スルー・マイ・フィンガーズ / メリル・ストリープ、アマンダ・セイフライド
14 ザ・ウィナー / メリル・ストリープ
15 ホエン・オール・イズ・セッド・アンド・ダン / メリル・ストリープ
16 テイク・ア・チャンス / ジュリー・ウォルターズ、ステラン・スカルスガルド
17 アイ・ハヴ・ア・ドリーム / アマンダ・セイフライド

どの音楽も素晴らしく、しかも一度は耳にしたことが曲ばかりでABBAの偉大さを知る機会になりました。

本作で使われている全ての音楽が好きですが、本作で最も楽しい曲は、やはり"ダンシング・クイーン"です。

この曲が流れるシーンではおばさまたちがベッドで飛んだり跳ねたりして「あなたはダンスできる、人生を楽しむのよ、あなたはダンシング・クイーン!」と高らかに歌いながら港で女性たちと踊るシーンは圧巻です。

途中で出てくる女性が、頭にのせて運んでいた木を放り投げて踊りだすシーンでは涙が出ました。

全ての女性への応援歌と言えるのではないでしょうか。

このシーンを観るだけでこの映画の元が取れたと思える程の楽しさです。

『マンマ・ミーア!』(2008)の最後は? ラストシーンや結末を解説

© 2008 - Universal Pictures

『マンマ・ミーア!』(2008)の最後は? ラストシーンや結末を解説

本項では『マンマ・ミーア!』(2008)のラストシーンをネタバレを交えて解説していきます。

花嫁衣装の着替えを母親のドナに手伝ってもらったソフィは、今まで懸命に自分を育ててくれた母親のドナにエスコートを頼みます。

ドナは、どうやらサムへの気持ちがあるけれど、婚約者がいたために自分を捨てたという過去が忘れられません。

娘に「本当の父親が誰だか分からない」という事実を伝えることがいいことなのかという悩みもあります。

ドナは決心し、式が始まるときに「実はソフィの父親もここに来ている」と言います。

何も知らないサムとハリー、ビルは、自分のことだと思い一斉に立ち上がり、周りを見渡して、父親候補が3人いるという事実に気づくのです!

衝撃の事実を娘や父親候補や式の参列者に知られますが、ソフィは「ママが100人の男と寝ていたってママを愛してる」と言い、父親候補の3人とも「三分の一でも父親になれて嬉しい」と言ってソフィの父親になれたことを喜びます。

ソフィは「式を延期して、スカイと世界を周るわ!」と、式の延期を決意します。

きっと中盤でスカイがソフィに言ったように、この式はソフィにとって「自分探しという名の父親探し」だったのですね。

20年父親がいない生活でしたが、一気に3人に増え、「誰が父親でもいいか!」という結論に達したのだろうと思います。

ソフィの式は延期になりましたが、サムがドナにプロポーズを申し込みます。

サムは離婚していて重婚にならないと知ったドナは、自分の気持ちに正直になり、プロポーズを受けて二人は結婚式を挙げました。

ラストはエーゲ海からスカイとソフィが世界に向けて旅立っていくシーンです。

父親探しという一つの目的を果たしたソフィは、これで愛する人と自分探しに出ることができるのです。

『マンマ・ミーア!』(2008)の続編は『マンマ・ミーア!ヒア・ウィ・ゴー』(2018)!

『マンマ・ミーア!』(2008)は『タイタニック』を超える大ヒット作となり、世界を席巻しました。

『マンマ・ミーア』(2008)は完結した作品なので、続編があるとは考えてもいなかったのですが、本作の公開10年後の2018年に、続編『マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー!』(2018)が公開となりました。

今回もABBAの名曲を散りばめた作品となりましたが、完全オリジナル作品となっています。

メンバーは勢ぞろいしている上に、なんと大御所"シェール"が、ソフィの祖母役で登場!

筆者はもちろん公開後すぐに、劇場で鑑賞しました。

10年経っても元気なメンバーを見て「変わらないな」とか「ちょっと老けたね」とか、まるで同窓会のような気持ちで鑑賞してきました。

内容は、若かりし頃のドナが、サムやビルやハリーとどのようにして出会って恋に落ちたか

『マンマ・ミーア!』(2018)に比べると、楽曲は地味で、知らない曲が多かったです。

でも若かりし頃のドナ&ザ・ダイナモスはキャスティングもぴったりで、前作のソフィに負けず劣らず弾ける若さ全開でした。

続編の『マンマ・ミーア!ヒア・ウィ・ゴー!』(2018)も間違いなくお勧めの作品です!

【レビュー】『マンマ・ミーア!』(2008)の評価・評判

© 2008 - Universal Pictures

【つまらない?】低評価のレビュー

『マンマ・ミーア』(2008)の低評価レビュー
Filmarks:★★☆☆☆ 2.3
「ストーリーは結局「最愛の人と結ばれることが幸せ」となって少々興醒め」
はしゃぐおっさんとおばさんをひたすら堪能できる映画」
映画.com:★★☆☆☆ 2.0
「歌の品質が最低で、ただ出演者が楽しんでるだけのようだった」
Rotten Tomatoes(海外の評価):★☆☆☆☆ 3.0
「キャストの素晴らしい才能を無駄遣いしている」

確かにイケメン俳優のピアース・ブロスナンの歌が下手だったことに、筆者も少なからずショックを受けました

男性陣は全員上手ではありませんが、心がこもった歌い方ですし、「よく引き受けたな」という意味で、彼らのチャレンジ精神を称賛したい気持ちになります。

ハリーがソフィーと歌う「アワ・ラスト・サマー」は、優しい歌声に込めたドナとソフィへの気持ちが伺えます。

ビルとロージーの「テイク・ア・チャンス・オン・ミー」は見た目にも楽しい動きのある映像で観る者を惹きつけるのです。

ソフィとスカイの挑戦的な「レイ・オール・ユア・ラヴ」は、これから結婚する二人のワクワクが詰まっているし、出演者が楽しんでいることが観客にも伝染していくのです。

【面白い?】高評価のレビュー

『マンマ・ミーア』(2008)の高評価レビュー
Filmarks:★★★★☆ 4.1
「“歌”と“踊り”と“親友”の組み合わせは最強!」
映画.com:★★★★☆ 4.0
「圧巻はやっぱり終盤の、夕日が映る岸壁での、ドナのバラード独唱です」
Rotten Tomatoes(海外の評価):★★★★☆ 4.0
「ソフィーとドナは、多くの視聴者が共感できる親子関係を描いています」

メリル・ストリープの演技力や、ソフィとドナの素敵な親子関係に感動したという声が多く見受けられました。

女友達が昔と変わらずはしゃぐ姿を見て、自分もいくつになっても友達と楽しみたいと、将来の自分を描いた人もいたようです。

ABBAの音楽が大好きになって、映画のサントラとABBAのCDを上映後に買いに走ったという方もいたようで、音楽の素晴らしさが観客にストレートに伝わったことが分かります。

『マンマ・ミーア!』(2008)の総合評価:エンドロールまで楽しめる!

© 2008 - Universal Pictures

『マンマ・ミーア!』(2008)は、全ての女性に捧げるパワフルミュージカル作品です。

サービス精神旺盛な本作は、エンドロールでも盛り上げてくれます。

可能ならば立ち上がって踊りたいと思った人も多かったと思います。

完全にドナ&ザ・ダイナモスのライブで、主役と思っていたソフィとスカイは添え物です。

上映終了後、本作がどんな物語か忘れる人がいたとしても、エンドロールのライブは忘れることが出来ないでしょう!

楽しい余韻がしっかり残り、全ての女性は楽しんでいいと背中を押されるミュージカル作品です。

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