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オーロラの彼方へ_感想・考察

『オーロラの彼方へ』(2000)は、30年前に亡くなった父と無線機を通して交流するSFファンタジー映画です。

タイムパラドックスやバタフライ効果を題材にしており、過去を変えたことで重大な事件が発生。

30年前の父と協力しながら事件を解決していく、ミステリー性のあるストーリーにもなっています。

30年の時を越えた親子の絆を描くSF映画『オーロラの彼方へ』(2000)について、感想、作品の魅力をネタバレを交えて紹介していきます!

【『オーロラの彼方へ』(2000)の評価】

項目 評価 点数
知名度 ★★★★☆ 75点
配役/キャスト ★★★★☆ 75点
ストーリー ★★★★★ 90点
物語の抑揚 ★★★★★ 100点
SF ★★★★★ 90点
感動 ★★★★☆ 80点

目次

『オーロラの彼方へ』(2000)の作品情報と監督とキャスト


オーロラの彼方へ [DVD]

『オーロラの彼方へ』(2000)の作品情報

原題 Frequency
製作年 2000年
製作国 アメリカ
上映時間 117分
ジャンル SF

『オーロラの彼方へ』(2000)の監督とキャスト

監督 グレゴリー・ホブリット
キャスト・出演者1 ジム・カヴィーゼル
役名 ジョン・サリヴァン
日本語吹き替え(声優) てらそままさき/平田広明
キャスト・出演者2 デニス・クエイド
役名 フランク・サリヴァン
日本語吹き替え(声優) 安原義人/大塚明夫
キャスト・出演者3 エリザベス・ミッチェル
役名 ジュリア・サリヴァン
日本語吹き替え(声優) 深見梨加/安藤麻吹
キャスト・出演者4 アンドレ・ブラウアー
役名 サッチ・デレオン刑事
日本語吹き替え(声優) 石住昭彦/江原正士

『オーロラの彼方へ』(2000)の概要

オーロラ:ⓒNew Line Cinema

太陽フレアの活発化により、ニューヨークの夜空にオーロラが出現。

フランク・サリバンはニューヨークの消防士として働き、妻で看護師のジュリア・サリバンと息子のジョン・サリヴァンと仲良く暮らしていた。

30年後、ニューヨークの夜空に再びオーロラが出現。

ニューヨーク市警の刑事ジョン・サリヴァンは、30年前に殉職した消防士の父が愛用していた無線機を発見する。

そのスイッチを入れると、聞こえてきたのは亡き父の声だった。

最初、ジョンは交信相手が父だと分からなかったが、2回目の交信で相手が父であると確信。

30年前、父が倉庫火災の救助で殉職してしまうことを父フランクに告げるが……。

『オーロラの彼方へ』(2000)の感想と考察

ジョン・サリヴァン:ⓒNew Line Cinema

タイムパラドックスを使ったストーリー

『オーロラの彼方へ』(2000)はタイムパラドックスやバタフライ効果を使ったストーリーがかなり面白いです。

ちなみに、タイムパラドックスとはタイムトラベルに伴う矛盾や変化のこと。

つまり過去を変えると、未来に影響がでる現象で、例えば自分が生まれる前の両親を殺してしまえば、自分の存在がなくなる、という変化・矛盾(親殺しのパラドックス)。

バタフライ効果は、「ブラジルの1匹の蝶の羽ばたきがテキサスで竜巻を引き起こす」というものがあり、極めて小さな変化が大きな影響を及ぼす可能性があるというカオス理論。

少し話がそれてしまいましたが、本作ではそれらの現象がストーリーに盛り込まれていて、惹きつけられました。

具体的に言えば、父の救助です。

ジョン・サリヴァンの父は30年前に殉職したはずでしたが、ジョンが無線を使って父にそのことを知らせると、父は殉職を回避。

安堵したのも束の間、それがバタフライ効果となって思わぬ事件が発生してしまいます。

バタフライ効果で連鎖的に発生していく事件を解決できるか。

最後まで目が離せないストーリーになっています。

父と息子の絆を描く

『オーロラの彼方へ』(2000)は父と息子の絆を描いたストーリーも魅力的です。

30年前に亡くなったはずの父フランクとジョンが協力しながら事件を解決していくストーリーは、親子の強く温かな愛情を感じました。

また、フランクがまだ幼いジョンと妻のジュリアを愛する姿も素敵で、家族の温かみも感じられます。

子供がいる人は子供を、いない人は父親を考えながら観てはどうでしょうか。

本作では父と息子の絆にも注目して観てください!

『オーロラの彼方へ』(2000)の疑問やトリビアを解説

フランク・サリヴァン:ⓒNew Line Cinema

『オーロラの彼方へ』(2000)は、タイムトラベル/タイムパラドックス作品の元祖?

タイムトラベルの作品には有名作が多く、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズや『バタフライエフェクト』(2004)などがあります。

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が公開されたのは1985年なので、『オーロラの彼方へ』(2000)がタイムトラベル作品の元祖とは言えないでしょう。

しかし、本作は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』とは世界観が違いますし、独自性があります。

その独自性とは、タイムトラベルをするわけではない(声だけが時空を越える)こと。

そして、ミステリー性があること。

本作は実際にタイムトラベルをするわけではなく、無線機を通じて声だけが時空を越えることができ、その声を頼りに殺人事件を解決していきます。

この2点が他のタイムトラベル作品とは違う独自性でしょう。

内容が似ている?『君の名は。』(2016)は『オーロラの彼方へ』(2000)のパクリなのか?

『君の名は。』(2016)は『オーロラの彼方へ』(2000)のパクリという指摘があるようです。

結論から言うと、パクリではないと思います。

確かに過去を変えて未来を救うという点では似ていますが、全くの別作品と言えるのではないでしょうか。

タイムトラベル/タイムパラドックスを扱う点で、どこかしら似てしまう点は致し方ないのかと。

そもそも、タイムトラベル作品、タイムパラドックスを扱う作品の物語の根幹はどれも同じです。

『君の名は。』(2016)がパクリなら、上記で挙げた『バタフライエフェクト』(2004)もパクリ作品になってしまいます。

『オーロラの彼方へ』(2000)のテレビドラマ版リメイク『シグナル/時空を越えた捜査線』

『オーロラの彼方へ』(2000)は、2016年に『シグナル/時空を越えた捜査線』(原題はFrequency)としてテレビドラマ版リメイクされました。

ちなみにリメイク版の製作総指揮は、『オーロラの彼方へ』(2000)で脚本を担当したトビー・エメリッヒです。

リメイク版では設定が変更されていて、主人公は女性に、父親の職業は消防士から刑事になるなど変更。

しかし、視聴率不振のためシーズン1(全13話)で打ち切りとなってしまいました。

タイムパラドックスになるのはなぜ?疑問を解説

ここでは、タイムパラドックスになるのは、なぜなのかを解説していきます。

感想でもふれましたが、有名なタイムパラドックスは親殺しのパラドックスです。

タイムトラベルして自分が生まれる前の両親を殺してしまえば、自分の存在がなくなる(生まれて来ない)。

自分が生まれて来ないとしたら、そもそも過去へタイムトラベルできるはずもなく、両親を殺すこともできない、という矛盾が生じます。

その矛盾を解消するのが、パラレルワールドという概念。

つまり、親が生きている世界と殺されてしまった2つの世界が生まれるということ。

パラレルワールドがあるなら、両親のいない世界ができるので、自分の存在は消えることはないというわけです。

過去と未来の関係は? なぜ父親の生存と母親が連続殺人鬼の標的になる事象について解説

父フランクが生きてしまったことで、母ジュリアが連続殺人鬼の標的になってしまい殺されてしまいます。

それはなぜなのでしょうか。

この原因はタイムパラドックスと関係があります。

本来なら犯人であるジャックは医療ミスにより死亡してしまうはずなのですが、生存したフランクが仕事中のジュリアに会いに行き、会話が発生。

会話したことでジュリアが医療ミスに気づいてしまい、ジャックは生きてしまいます。

結果として、ジュリアはナイチンゲール連続殺人事件の被害者になってしまいました。

『オーロラの彼方へ』(2000) 原作や元ネタとは? 映画版との比較

フランクとジョン:ⓒNew Line Cinema

『オーロラの彼方へ』(2000)の原作や元ネタは確認できません。

本作はオリジナル作品ではありますが、2000年にノベライズ版が竹書房から発行されています。

興味がある人は読んでみてはどうでしょうか。

【どんでん返し?】『オーロラの彼方へ』(2000)の伏線を解説

ジュリアとサッチ:ⓒNew Line Cinema

『オーロラの彼方へ』(2000)にはどのような伏線があったのでしょうか。

本作の伏線について紹介していきます。

『オーロラの彼方へ』(2000)の伏線
・フランクが肺ガンで死亡することを知っているジョンは「タバコを辞めたら?」と忠告し、フランクはタバコを捨てる
・ジャックはジョンが訪ねた家で死亡した警官として登場している
・ジョンは無線を通して少年のゴードンに「YAHOOという魔法の言葉を覚えておけ」と言う
・ジュリアは「このままでは死ぬわよ」と担当医を叱り、犯人となるジャックの点滴の間違いを正してしまう

本作ではこのような伏線がありました。

どんでん返しというわけではないですが、事件の結末は意外なものとなります。

『オーロラの彼方へ』(2000)の最後は? ラストシーンや結末を解説

フランクとジョン:ⓒNew Line Cinema

『オーロラの彼方へ』(2000)の最後は、フランクとジョンが犯人であるジャックを追い詰め、フランクがジャックを撃ち殺してジョンのピンチを救うというラストになりました。

その後は大好きな野球を家族でプレイするというラスト。

追いかけていた事件に決着がついたことで、カタルシスを得られますし、親子の愛情を感じる感動的なラストになりました。

また、ジョンの絶体絶命のピンチをフランクが救うという意外性も。

かなりキレイに物語を終着させたと思いますし、ラストに意外性もあったことで作品としてさらに面白くなったと思います。

【レビュー】『オーロラの彼方へ』(2000)の評価・評判

ジョン・サリヴァン:ⓒNew Line Cinema

【つまらない?】低評価のレビュー

『オーロラの彼方へ』(2000)にはどのような低評価があるのでしょうか。

低評価のレビューを見てみると、

『オーロラの彼方へ』(2000)の低評価レビュー
Filmarks:★★★☆☆ 3.0
「あまりにあっけらかんとした結末だけに、親の人生弄んでる感が強い」
映画.com:★★★☆☆ 3.5
「SF要素は問題ないのでミステリー要素をもう少し強めにして欲しかった」
Rotten Tomatoes:★★★☆☆ 3.0
「ちょっと心がカサカサしているせいか素直に見れず、ちょっとやりすぎじゃないかと感じてしまった」

などの低評価がありました。

しかし、ほとんど低評価が見当たらず、低評価レビューを探すのが困難なほど。

低くても3点台でした。

低評価をしている人は作品に合わなかっただけなのではないかと思います。

【面白い?】高評価のレビュー

『オーロラの彼方へ』(2000)にはどのような高評価があるのでしょうか。

高評価のレビューを見てみると、

『オーロラの彼方へ』(2000)の高評価レビュー
Filmarks:★★★★★ 5.0
「最初から最後まで楽しめました。家族や地域の繋がりも温かいし、お互い信頼しあって未来を変えようとするのがワクワクします」
映画.com:★★★★☆ 4.0
「今までにない面白い展開というか。発想が素晴らしい。どうなっていくんだろう?と思って観ていました」
Rotten Tomatoes:★★★★★ 5.0
「タイムトラベルの話しはどこか非現実的な感じがしてどうかな〜と思ったけど、そんなことも感じさせないくらい面白かった!」

という高評価のレビュー多数!

一風変わったタイムトラベルのストーリーや感動のクライマックスに対する評価が高いようです。

30年の時を越えて親子が協力しながら事件を解決していくストーリーに、他のSF作品と一味違った面白みを感じたのではないでしょうか。

日本のレビューサイト映画.comの点数は5点満点中4.0という高評価に。

2001年にはサターン・アウォーズ最優秀ファンタジー映画作品賞を受賞しています。

低評価がほとんど見当たらない評価となりました。

『オーロラの彼方へ』(2000)の総合評価:親子を愛を描くタイムパラドックス作品の名作!

ジョンとゴード:ⓒNew Line Cinema

タイムパラドックスやバタフライ効果を用い、魅力的なストーリーに仕上げた『オーロラの彼方へ』(2000)。

最後まで見逃せない展開になっています。

また、親子の愛情を描いた温かみのあるシーンも素敵でした。

数あるSF映画の中でも面白い映画として、おすすめできます。

タイムパラドックスやバタフライ効果に興味がある人はぜひ観てみてください!

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