
今回は、鬱映画のおすすめを紹介します。
一見、鬱映画と聞くとあまり観たいと思わないかもしれませんが、感情に訴えかける映画を見ることで、視野を広げたり、凝り固まった考えを変えるきっかけにもなるでしょう。
【編集部おすすめの侍・武士映画】
順位 | 作品名 | おすすめ度 |
1位 | 『ジョーカー』(2019) | ★★★★★ |
2位 | 『明日、君がいない』(2007) | ★★★★★ |
3位 | 『シャッター・アイランド』(2010) | ★★★★★ |
目次
- 1 鬱映画とは?
- 2 鬱映画のおすすめな選び方
- 3 鬱映画ののおすすめ比較一覧
- 4 15位:『チョコレートドーナツ』(2014) 家族になったゲイカップルとダウン症児の実話
- 5 14位:『リービング・ラスベガス』(1996) アルコール依存症の脚本家と娼婦のラブストーリー
- 6 13位:『リリイ・シュシュのすべて』(2001) 14歳の心の闇を描いた青春映画の名作
- 7 12位:『父の秘密』(2013) 部門グランプリ“ある視点”で今でも輝くヒューマンドラマ
- 8 11位:『BOY A』(2008) 青年の抱える心の傷や孤独を描いた人間ドラマ
- 9 10位:『アンチクライスト』(2011) 子どもを亡くした夫婦の悲しみを生々しくそして美しく描く
- 10 9位:『セブン』(1996) “七つの大罪”になぞられた連続猟奇殺人事件
- 11 8位:『パンズ・ラビリンス』(2007) 空想の世界にのめり込む少女
- 12 7位:『ドッグヴィル』(2004) 美しき逃亡者の悲しき現実
- 13 6位:『縞模様のパジャマの少年』(2009) 少年の視点でホロコーストの悲劇を描く
- 14 5位:『ミリオンダラー・ベイビー』(2005) アカデミー賞4冠を達成した鬱映画
- 15 4位:『レクイエム・フォー・ドリーム』(2001) “ブラック・スワン”の監督による衝撃のドラッグ映画
- 16 3位:『ファニーゲーム』(2001) 最悪のバッドエンド映画
- 17 2位:『ミスト』(2008) 街を包み込む恐怖の霧
- 18 1位:『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(2000) 息子のためにすべてをなげうつ母の姿
- 19 落ち込んでいるときには見ないようにしましょう
鬱映画とは?
鬱映画とは、名前の通り“鬱”をメインにした映画です。
そのため、見る人の心を沈めてしまうものが多いのが事実。
うつ病を題材にした映画では、ラストにどんでん返しがあったり、感動が待っていることがありますが、今回紹介している映画の多くは、すっきりした気持ちになることのないものばかり。
気分や体調が万全の時に見ることをおすすめします。
鬱映画の特徴
鬱映画は、内容がエグいものや気分が悪くなるものが多いです。
コメディや日常、青春などさまざまジャンルのものがありますが、どれも救いようのない絶望的なものや、最後まで心が締め付けられてしまいます。
視聴したあとはどこか上の空になったり、放心状態になりやすく、もう観たくないなと感じてしまうでしょう。
けれど、なぜかもう1度観たくなってしまうのが鬱映画の特徴。
すっきりするわけではないのに、登場人物の気持ちに共感できるところがあることで、もう1度観たいと感じてしまうのでしょう。
鬱映画のおすすめな選び方
気分が悪くなりがちな鬱映画を選ぶときのおすすめの方法を紹介します。
ジャンルで作品を選ぶ
鬱映画は基本的に気分が下がってしまうものばかりなので、少しでも内容を見やすいものにするために、自分の得意なジャンルを選びましょう。
鬱映画でもさまざまなジャンルがあり、コメディや青春、日常やSFなどがあります。
このジャンルなら、理不尽な内容でも見ることができだろうというものを選ぶことで、視聴後の上の空感や、放心状態を避けることができるでしょう。
キャストで作品を選ぶ
次にキャストで選ぶ方法。
一般的な恋愛映画や日常映画、SF映画などでは見ることのできない内容の鬱映画では、普段見ることのできないキャストの表情や演技を楽しむことができます。
楽しみ方は少し変わっているかもしれませんが、極限状態の演技がうまい俳優や女優を見つけ、別の作品を楽しむきっかけにもなるでしょう。
まさかこの人が、といった意外なキャスティングをされている映画もあるので、1度キャストで選んでみても良いかもしれません。
鬱映画ののおすすめ比較一覧
作品名 | 監督 | 作品時間 | おすすめ度 |
『チョコレートドーナツ』(2014) | トラビス・ファイン | 97分 | ★★★★★ |
『リービング・ラスベガス』(1996) | マイク・フィギス | 112分 | ★★★★★ |
『リリイ・シュシュのすべて』(2001) | 岩井俊二 | 146分 | ★★★★★ |
『父の秘密』(2013) | ミシェル・フランコ | 103分 | ★★★★★ |
『BOY A』(2008) | ジョン・クローリー | 107分 | ★★★★★ |
『アンチクライスト』(2011) | ラース・フォン・トリアー | 104分 | ★★★★★ |
『セブン』(1996) | デビッド・フィンチャー | 126分 | ★★★★★ |
『パンズ・ラビリンス』(2007) | ギレルモ・デル・トロ | 119分 | ★★★★★ |
『ドッグヴィル』(2004) | ラース・フォン・トリアー | 177分 | ★★★★★ |
『縞模様のパジャマの少年』(2009) | マーク・ハーマン | 95分 | ★★★★★ |
『ミリオンダラー・ベイビー』(2005) | クリント・イーストウッド | 133分 | ★★★★★ |
『レクイエム・フォー・ドリーム』(2001) | ダーレン・アロノフスキー | 102分 | ★★★★★ |
『ファニー・ゲーム』(2001) | ミヒャエル・ハネケ | 103分 | ★★★★★ |
『ミスト』(2008) | フランク・ダラボン | 125分 | ★★★★★ |
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(2000) | ラース・フォン・トリアー | 140分 | ★★★★★ |
どの作品も最高の鬱作品で、かなりのバッドエンド。
15位:『チョコレートドーナツ』(2014) 家族になったゲイカップルとダウン症児の実話
【作品情報】
製作年/製作国 | 2012年/アメリカ |
作品時間 | 97分 |
監督 | トラビス・ファイン |
キャスト | アラン・カミング
ギャレット・ディラハント |
うつ度 | ★★★☆☆ |
おすすめ度 | ★★★★★ |
ショーダンサーをしているルディは、ゲイであることを隠して生きていた。
そんな彼には、気になっている男性がいて、それは検事局に勤めている男性のポール。
ただ、彼の隣の家にはダウン症の少年が、薬物を所持している母親と一緒に暮らしていて、そのことを気にかけていた。
ある日、少年の母親は捕まってしまう。
そのことをきっかっけに、ポールと一緒に少年を引きとろうと考えたのだが......。
『チョコレートドーナツ』(2014)の鬱シーンを紹介

ダウン症児の少年マルコ©2012 FAMLEEFILM LLC
これは、1970年のブルックリンで実際に起きたお話。
ゲイのカップルがダウン症の少年を無事引き取ることができたけれど、少年に“ルディと母親どちらが良い?”と問いかけたときに、薬物依存で母親らしいことをしていないのに、母親を選ばれてしまう辛いシーンがあります。
今では同性婚が許されている時代だけれど、その当時は社会的な法律でうまくいかず、悪戦苦闘する2人の姿にも注目です。
14位:『リービング・ラスベガス』(1996) アルコール依存症の脚本家と娼婦のラブストーリー
【作品情報】
製作年/製作国 | 1995年/アメリカ |
作品時間 | 112分 |
監督 | マイク・フィギス |
キャスト | ニコラス・ケイジ
エリザベス・シュー |
うつ度 | ★★★☆☆ |
おすすめ度 | ★★★★★ |
ハリウッドで脚本家をしてるベンは、酒浸りの日々が原因でクビになってしまった。
妻にも逃げられてしまい、どうしようもなくなった彼は、死ぬまで酒を飲んでやるとラスベガスへと向かう。
そんなある日、路上で出会った娼婦と一夜をともにする。
恋人に暴力を振るわれていた彼女は、ベンの優しさに心を奪われてしまった。
それから、お互いの生活に干渉しないという約束のもと、一緒に暮らし始めるのだが......。
『リービング・ラスベガス』(1996)の鬱シーンを紹介

娼婦のサラとアルコール依存症のベン© 1995 Photo by United Artists
酒浸りの日々で、落ちぶれてしまったベンも、相当かわいそうな人生を送っていますが、それは自業自得がところがあります。
けれど、彼が出会う娼婦のサラは、悲しすぎる人生を送っていて、恋人に暴力を振るわれ、客には無理矢理襲われそうになる、女性からの視点で見るととても悲しく、生きていくことも嫌になってしまうほど。
それでも、ベンと出会ったことで心に空いた穴が少しずつ埋まっていきます。
どこか同じような空気感を持っている相手だからこそ、アルコール依存症の相手でも好きなってしまったのでしょう。
13位:『リリイ・シュシュのすべて』(2001) 14歳の心の闇を描いた青春映画の名作
【作品情報】
製作年/製作国 | 2001年/日本 |
作品時間 | 146分 |
監督 | 岩井俊二 |
キャスト | 市原隼人
忍成修吾 |
うつ度 | ★★★☆☆ |
おすすめ度 | ★★★★★ |
親友だと思っていた星野から、いじめを受けるようになってしまった雄一。
信頼していたのに、裏切られた気分だった。
けれど、カリスマ的歌手のリリィ・シュシュでのファンサイト交流で沈んだ気持ちを癒やしてた。
それでも星野からのいじめは終わることなく、日に日にエスカレートしていく。
そして、悲劇的な事件が起きてしまった......。
『リリイ・シュシュのすべて』(2001)の鬱シーンを紹介

いじめを受ける雄一© 2001 LILY CHOU-CHOU PARTNERS
14歳の少年を中心に、いじめや援助交際といった中学生が抱えている心の闇を描いています。
エスカレートしているいじめも鮮明に描いているので、良い気持ちにはなりません。
のどかな田園風景とは合わない、万引きやカツアゲ、奴隷や弱みを握ったあとの援助交際といった内容に闇を感じます。
鬱映画ですが、この映画をきっかけに市原隼人と蒼井優が名前を広げるきっかけになった作品です。
12位:『父の秘密』(2013) 部門グランプリ“ある視点”で今でも輝くヒューマンドラマ
【作品情報】
製作年/製作国 | 2012年/フランス・メキシコ |
作品時間 | 103分 |
監督 | ミシェル・フランコ |
キャスト | テッサ・イア
エルナン・メンドーサ |
うつ度 | ★★★★★ |
おすすめ度 | ★★★★★ |
最愛の妻を事故で亡くしてしまったロベルトと彼の娘。
彼らは、新しい場所で心機一転するべくメキシコに引っ越した。
けれど、父親のロベルトは暴力的な男だった。
妻がいたときは押さえることができていたが、娘と2人きりになってから抑えることができず、娘に手を上げるようになる。
娘は、父の暴力と新しい土地でのいじめに耐える日々がはじめる。
『父の秘密』(2013)の鬱シーンを紹介

陰湿ないじめをうけるアレハンドラ© 2012 Después de Lucía
娘に暴力を振るうロベルトのシーンや、父親の暴力と新しい土地でのいじめに耐え抜く娘の姿に心が痛くなります。
娘にしてはいけないと思うことをすべて父親が行動にしてしまうことや、どんどん陰湿になりヒートアップしていくいじめは、観ている人の中にも泣いてしまう人もいるほど。
11位:『BOY A』(2008) 青年の抱える心の傷や孤独を描いた人間ドラマ
【作品情報】
製作年/製作国 | 2007年/イギリス |
作品時間 | 107分 |
監督 | ジョン・クローリー |
キャスト | アンドリュー・ガーフィールド
ピーター・ミュラン |
うつ度 | |
おすすめ度 | ★★★★★ |
殺人事件の犯人として罪を問われ捕まってしまった彼は、出所後自分の名前を隠し、新しく“ジャック”として生きていくことを決めた。
ジャックになってから、彼は運送業に就き、仕事も日常も恋人も、何不自由なく順風満帆な生活を送る。
しかし、ときが経つにつれ、彼は過去を隠して生きていくことが辛くなってくる。
そして、この思いと重なるように、彼に嫉妬や妬み、恨みなどが絡みつき......。
『BOY A』(2008)の鬱シーンを紹介

過去に苦悩するジャック©THE WEINSTEIN COMPANY ,FILMFOUR CUBA PICTURES
彼自身が過去と向き合って新しく生きていく物語ですが、過去を隠すことは難しく、ただ新聞やニュースなどを当たり障りなく見ている私たちと、その内容に関わっている当事者では、当たり前ですが捉え方や心情が違います。
映画だから綺麗に繊細に描いていますが、現実ではもっと泥臭いところがあるでしょう。
捉え他によっては、見る人それぞれでただ悲しいと感じ、同情を覚え、なんとも言えない感情になる人もいます。
どの場面がというよりも、この映画そのものが鬱描写と言ってもいい作品です。
10位:『アンチクライスト』(2011) 子どもを亡くした夫婦の悲しみを生々しくそして美しく描く
【作品情報】
製作年/製作国 | 2009年/デンマーク・ドイツ・フランス・スウェーデン・イタリア・ポーランド |
作品時間 | 104分 |
監督 | ラース・フォン・トリアー |
キャスト | シャルロット・ゲンズブール
ウィレム・デフォー |
うつ度 | ★★★★★ |
おすすめ度 | ★★★★★ |
とある夜、夫婦は愛し合っていた。
しかし、そのとき子どもが窓から落下し死んでしまう。
状況も重なり、自責の念から精神を病んでしまった妻。
夫はセラピストをしているので、自ら妻を治療するのだが......。
『アンチクライスト』(2011)の鬱シーンを紹介

窓から落下してしまう子ども© 2009 - Magnolia Pictures. All Rights Reserved.
自責の念から徐々に精神を病んでしまう妻が恐ろしく怖いです。
見る人によっては痛いと叫んでしまうほど。
鬱映画でありながら一種のホラー映画でもあります。
妻がする自傷行為はどれも生々しく、とても痛々しいので、グロ系が苦手な人にはおおすすめできません。
9位:『セブン』(1996) “七つの大罪”になぞられた連続猟奇殺人事件
【作品情報】
製作年/製作国 | 1995年/アメリカ |
作品時間 | 126分 |
監督 | デビッド・フィンチャー |
キャスト | ブラッド・ピット
モーガン・フリーマン |
うつ度 | ★★★☆☆ |
おすすめ度 | ★★★★★ |
定年退職間近の刑事と、新人刑事。
2人が殺人事件現場に向かうと、そこには汚物や食べ物にまみれた肥満男性の死体があった。
そして“GLUTTONY”と文字が残されていた。
そこから、今度は弁護士の死体が発見され、“GREED”の文字が残されていた。
『セブン』(1996)の鬱シーンを紹介

肥満男の死体© New Line Productions, Inc.
猟奇的な殺人事件が連続して起こるので、心が安まりません。
事件内容以外も、暗い雰囲気や殺人事件との攻防、いつまでも安心させない演出など、これ1本でテンションが大幅に下がる映画です。
作中の有名なあのシーンは、1日中忘れることのできない最悪の気持ちになるシーン。
鬱映画が得意な人でしか、最後まで見ることはできないでしょう。
8位:『パンズ・ラビリンス』(2007) 空想の世界にのめり込む少女
【作品情報】
製作年/製作国 | 2006年/スペイン・メキシコ |
作品時間 | 119分 |
監督 | ギレルモ・デル・トロ |
キャスト | セルジ・ロペス
マリベル・ベルドゥ |
うつ度 | ★★★★☆ |
おすすめ度 | ★★★★★ |
父親を亡くしてしまった少女は、母親の再婚相手のと一緒に暮らすことになる。
しかし冷酷で残忍な父親だった。
彼女は父親から逃れるため、空想の世界を夢見るようになり、昆虫の姿をした妖精に誘われるように、謎めいた迷宮へと足を踏み入れてしまう。
『パンズ・ラビリンス』(2007)の鬱シーンを紹介

迷宮の守護神パン© 2006 Picturehouse
彼女が空想の世界に逃げ込むようになってから、妖精とは言い切れないようなグロテスクな見た目のクリーチャーが沢山出てきます。
見た目のグロさにずっと見ることができないほど。
空想の世界から抜け出るために、彼女は3つの試練を受けることになるのですが、その内容も少女にはあまりにも酷なものばかりです。
7位:『ドッグヴィル』(2004) 美しき逃亡者の悲しき現実
【作品情報】
製作年/製作国 | 2003年/デンマーク |
作品時間 | 177分 |
監督 | ラース・フォン・トリアー |
キャスト | ニコール・キッドマン
ポール・ベタニー |
うつ度 | ★★★★☆ |
おすすめ度 | ★★★★★ |
変化を好まない町ドッグヴィル。
そこに美しい逃亡者がやってきた。
彼女をかくまったトムは、住民たちに彼女を受け入れてくれと説得した。
その日から低賃金で住民たちの雑用をするようになった彼女だが、住民たちは次第に見返りを求めるようになる。
その日から、彼女の屈辱的な毎日が始まる。
『ドッグヴィル』(2004)の鬱シーンを紹介

雑用をこなすグレース© Lions Gate Home Entertainment
作品の最初から最後まで嫌な空気がずっとはびこっている映画です。
すっきりするところは全くありません。
グレースが、徐々に迫害されていく描写や、住民たちから凌辱的なことをされるシーンなどは、女性目線で見るととても気分が悪くなるでしょう。
6位:『縞模様のパジャマの少年』(2009) 少年の視点でホロコーストの悲劇を描く
【作品情報】
製作年/製作国 | 2008年/イギリス |
作品時間 | 95分 |
監督 | マーク・ハーマン |
キャスト | エイサ・バターフィールド
ジャック・スキャンロン |
うつ度 | ★★★★☆ |
おすすめ度 | ★★★★★ |
ナチス将校を父に持つ8歳の少年ブルーノ。
彼は、入ってはいけないと言われていた森の中で、同い年の少年と出会うが、その少年はフェンスの向こうに住んでいた。
縞々模様の服を着た少年と、少しずつ友情を深めていくブルーノだったが......。
『縞模様のパジャマの少年』(2009)の鬱シーンを紹介

友情を深めていくブルーノとシュムール© 2008 Miramax, LLC. All Rights Reserved.
バッドエンドの代表作。
もう2度と観たくないという声がたくさんあります。
しかし、このバッドエンドはしっかりと受け止めて考えないといけない最後です。
大人について、国について、世界について。
これから先の未来ある子どもたちにどうするべきなのか......という、現代社会に向けて作られた鬱映画です。
5位:『ミリオンダラー・ベイビー』(2005) アカデミー賞4冠を達成した鬱映画
【作品情報】
製作年/製作国 | 2004年/アメリカ |
作品時間 | 133分 |
監督 | クリント・イーストウッド |
キャスト | クリント・イーストウッド
ヒラリー・スワンク |
うつ度 | ★★★☆☆ |
おすすめ度 | ★★★★★ |
不幸な人生を送っていたマギーは、人生を再起させるべく、ボクシングの名トレーナーと言われているフランキーに弟子入りした。
フランキーは孤独な男だが、再起を考え熱心に打ち込んでいたマギーと徐々に関係を深め、ボクシング界でも頭角を表すようになる。
そして、ビリーという相手に挑むのだが、汚いやり口で有名な相手だった。
『ミリオンダラー・ベイビー』(2005)の鬱シーンを紹介

フランキーとマギー©2004Lakeshore Entertainment. All Rights Reserved.
スポーツ関連のアメリカン映画は、ハッピーエンドが当たり前ですが、この作品はバッドエンドです。
最後まで見ることができず、映画館から退出する人や、DVDを止めてしまう人がいるほど。
宗教観や思想観に語りかける内容は、アメリカ中で論争になるほど、影響を与えた作品です。
4位:『レクイエム・フォー・ドリーム』(2001) “ブラック・スワン”の監督による衝撃のドラッグ映画
【作品情報】
製作年/製作国 | 2000年/アメリカ |
作品時間 | 102分 |
監督 | ダーレン・アロノフスキー |
キャスト | ジャレッド・レト
エレン・バースティン |
うつ度 | ★★★★☆ |
おすすめ度 | ★★★★★ |
ブルックリンに住む未亡人のサラは、孤独な生活を送り、さみしさを紛らわすためにテレビ漬けの毎日。
そんなある日、人気の番組からテレビ抽選で出演が決まったことを伝えられ、お気に入りのドレスを着るためにダイエットを始めるのだった。
その一方では、彼女の1人息子が、母がドラッグ漬けだったせいか、ドラッグ密売の話を持ちかけられ......。
『レクイエム・フォー・ドリーム』(2001)の鬱シーンを紹介

逃れることのできないドラッグ© 2000 Requiem For A Dream, LLC. All Rights Reserved.
ドラッグをメインにした内容なので、誰1人報われない映画です。
最高のバッドエンドが待っています。
どんな理由であれ、ドラッグに溺れていく描写を生々しく、そして気分が悪くなるように描いているので、鬱映画初心者にはちょっとチャレンジです。
3位:『ファニーゲーム』(2001) 最悪のバッドエンド映画
【作品情報】
製作年/製作国 | 1997年/オーストラリア |
作品時間 | 103分 |
監督 | ミヒャエル・ハネケ |
キャスト | スザンヌ・ロタール
ウルリッヒ・ミューエ |
うつ度 | ★★★★☆ |
おすすめ度 | ★★★★★ |
休暇を別荘で過ごそうとやってきた、夫婦と3人の子どもたち。
母が夕飯の支度を始めた頃、隣に住む青年が2人、卵が欲しいとやってきた。
しかし、青年はわざと卵を割って、またもらいに来た。
それを3回ほど繰り返したとき、父が青年たちを平手打ちした。
そのことが発端となり、青年たちの最悪なゲームが始まるのだった。
『ファニーゲーム』(2001)の鬱シーンを紹介

理不尽に暴力を受ける妻© French Poster
はじめから終わりまで、救いようない展開が続きます。
人の心を嫌な気持ちにさせるための映画といっても良いでしょう。
そして、暴力とはこういうことだと言わんばかりの映画で、理不尽なゲームを受ける家族には全くもって非はない。
トラウマ映画ナンバーワンとも言える最高に鬱な映画です。
2位:『ミスト』(2008) 街を包み込む恐怖の霧
【作品情報】
製作年/製作国 | 2007年/アメリカ |
作品時間 | 125分 |
監督 | フランク・ダラボン |
キャスト | トーマス・ジェーン
マーシャ・ゲイ・ハーデン |
うつ度 | ★★★☆☆ |
おすすめ度 | ★★★★★ |
とある田舎町で家族と過ごしているデヴィッド。
ある日息子と買い物に来ていたら、急に街中が濃い霧に包まれ、彼らはお店に缶詰状態になってしまった。
それから程なくして、霧の中から逃れてきた人たちが店にやってくる。
そして、その人たちは口をそろえて、霧の向こうに怪物がいると言うのだ。
その言葉を聞いて、デヴィッドたちは次第に混乱していった。
『ミスト』(2008)の鬱シーンを紹介

霧の中に隠れている化け物© 2007 The Weinstein Company
鬱映画とホラー映画か混同した作品です。
霧の中の化け物との対峙に緊迫感は、心が休まりません。
しかし、それは化け物でもあり、そこに住む人々とも言えます。
どの展開が来ても、いやな結末しか待っていない最高の鬱映画でしょう。
1位:『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(2000) 息子のためにすべてをなげうつ母の姿
【作品情報】
製作年/製作国 | 2000年/デンマーク |
作品時間 | 140分 |
監督 | ラース・フォン・トリアー |
キャスト | ビョーク
カトリーヌ・ドヌーブ |
うつ度 | ★★★☆☆ |
おすすめ度 | ★★★★★ |
女手1人で息子を育てながら、工場で働くセルマ。
シングルマザーということもあって、隣人や親友に助けてもらいながら日常を送っていた。
しかし、彼女には誰にも言えない秘密がある。
それは、病により視力を失われていき、遺伝性があるため、手術をしない限り息子も同じ道をたどるということだった......。
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(2000)の鬱シーンを紹介

息子のためにすべてをなげうつセルマ© ZENTROPA ENTERTAINMENTS4, TRUST FILM SVENSKA, LIBERATOR PRODUCTIONS, PAIN UNLIMITED, FRANCE 3 CINÉMA & ARTE FRANCE CINÉM
納得のいかない結末を迎える作品です。
どうしてこんなにも辛い人生を送っているのに、これ以上に悲しい結末を迎えないといけないのか......と心が苦しくなります。
悲しさとやるせなさが混合し、マッチ売りの少女を見たときと似たような感情になるでしょう。
ただ、マッチ売りの少女よりひどい内容なので、気分が下がってるときには見ないでください。
落ち込んでいるときには見ないようにしましょう
気になる作品を見つけることは出来たでしょうか。
鬱映画は心理戦であったり、日常では考えたくもない理不尽な内容ばかり。
決して、気分が悪いときなどは見ないでください。
もしくは、1人ではなく、誰かと一緒に楽しむことをおすすめします!